令和6年度の小・中学校の不登校は353,970人で、12年連続で増えました。
そのうち135,724人(38.3%)は、学校の内外で専門的な相談や指導を受けていません。
フリースクールの集客は、専門的な相談・指導を受けていない子どもの家庭にも、活動の中身と費用を正確に伝え、相談と見学へ進んでもらう仕事です。
方針が合わない家庭に来てもらっても、お互いに続きません。
だから募集の文には、できることとできないことを同じ重さで書き、相談から利用開始までの数を経路ごとに残します。
この記事の答え
- 集客の目標は、利用者の数ではなく、方針に合う家庭からの相談です。活動の内容、一日の流れ、費用、学校との連携の範囲を先に書き、相談と見学の申込みを受けると、合わない家庭とのずれを入会の前に減らせます。
- 見つけてもらう経路は、地図検索・ホームページ・SNSと動画・地域の紙・説明会と親の会・紹介の6つです。経路ごとに、相談・見学・利用開始の数を残します。
- 春の新学期に向けた案内は、補助金の交付決定より前に発注することになり、補助金の外になる見込みです。補助金は、交付決定の後の秋の案内と、翌年の春に向けた案内に当てます。補助金の対象は運営の形で決まるので、先に確かめます。
フリースクールの募集は、方針に合う家庭を絞って伝える
令和6年度の小・中学校の不登校は353,970人で、前年度の346,482人から増えました。
学校の内外で専門的な相談や指導を受けた子どもは218,246人で、全体の61.7%です。
残る135,724人は、専門的な相談・指導を受けていません。
そのうち120,759人(89.0%)は担任などから継続的な相談・指導を受けており、支援全般につながっていない人数ではありません。
近くに住む家庭の中にも、情報が届けば活動を知ってもらえる人がいると見込めます。
フリースクールは、学校のように教える内容が全国で決まっている場ではありません。
学習を中心にする場、居場所を中心にする場、体験活動を中心にする場があります。
どれが良いかではなく、どの家庭に合うかで、募集の文が決まります。
方針の項目を先に言葉にして、募集の文とホームページに同じ内容で載せます。
表は横にスクロールできます
文部科学省の民間施設のガイドラインは、保護者や学校が民間施設を見るときの目安として、入会金や授業料が明確で保護者に伝えられていること、指導の内容と方法があらかじめ示されていること、学習や進路の状況を保護者に伝えていることを挙げています。
募集の文に、この3つを自分から書いておくと、問い合わせの前に家庭が読める情報になります。
方針に合わない家庭の目安も、先に書きます。
たとえば、毎日決まった時間に通うことを前提にする活動なら、「週に1日から通える」とは書きません。
医療的な対応が必要な子どもを受け入れられる体制がないなら、その範囲を明記します。
断る基準が募集の文にあれば、問い合わせに応じる大人の負担も軽くなります。
募集対象は、住所や年齢だけでなく、求める過ごし方と問い合わせの段階で分けます。
学習を求める家庭と、まず静かに過ごす場を求める家庭、情報だけ欲しい家庭では、同じ説明会の案内でも必要な中身が違います。
自施設ができる活動、地域の他の支援の役割、家庭が求める内容を並べ、違いを募集文に反映します。
不登校という言葉だけで本人を紹介せず、学びたいこと、休みたいこと、過ごし方の希望から活動を説明します。
家庭を細かく分類するために、診療歴や家庭事情まで広告用の名簿に集めることは避けます。
通い方は、徒歩、自転車、バス、電車、保護者の送迎を分けて案内します。
駅からの所要時間を書く時は、実際に歩いた経路と測定条件を示し、途中の坂や横断歩道、雨の日の入口も載せます。
遠方から通う利用例を紹介するなら、実在する記録と公開の同意がある範囲に限り、居住地を細かく特定しません。
在籍者や卒業生の声も、本人が望んだ部分を使い、一人の経験を利用後の結果の約束にしない形で載せます。
出典: 文部科学省 民間施設についてのガイドライン(試案)
個人情報保護委員会 個人情報保護法ガイドライン(通則編)
2026年11月8日に確認
相談から利用開始までの人数を逆算する
フリースクールの申込みは、問い合わせ、相談、見学、体験利用、利用開始の順に進みます。
どの段階で何人が次に進むかが分かれば、空いている席に必要な問い合わせの数は計算で出ます。
次の図は、仮に問い合わせ20件から利用開始4人に至る場合の人数の例で、実績ではありません。
自分の施設の記録に置き換えて使う計算です。
この例では、問い合わせの5分の1が利用開始になります。
相談のあとで見学に進む家庭が減る場合は、相談の中身を見直します。
見学のあとで体験利用に進まない場合は、見学の日の過ごし方を見直します。
どの段階で減っているかを分けて見ることが、直す場所を見つける近道です。
体験利用の段階では、子ども本人が自分で決めることを大切にします。
保護者が申し込んでも、本人が行きたくない日は無理に連れてこないことを、募集の文で約束しておくと、保護者も安心して申し込めます。
申請の締切は2026年12月15日 17:00
見学や相談の案内に持続化補助金を充てる場合も、2026年12月4日を過ぎてから様式4(事業支援計画書)の発行を依頼することはできません。
広告とホームページの費用に使える制度のうち、今日受付中のものと締切・上限・出典は、制度の早見表で見られます。
出典: 文部科学省 令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)
文部科学省 民間施設についてのガイドライン(試案)
2026年11月8日に確認
見つけてもらう6つの経路
フリースクールを探す家庭は、検索、知人の話、学校や相談機関の案内を組み合わせて情報を集めます。
経路は6つに絞り、どの経路で知った家庭が相談に来たかを残せる形にします。
地図検索で、通える距離の家庭に見つけてもらう
「地域名+フリースクール」で探す家庭は、地図の結果で場所と営業時間を見て、電話か問い合わせフォームに進みます。
Googleビジネスプロフィールでは、利用者が訪れられる実在の拠点があることが、「来店型」の前提です。
訪問して支援する活動だけの団体は、拠点の住所を画面に出さず、サービスを提供する地域を指定する形になります。
写真は、玄関、活動の部屋、静かに過ごせる場所、食事をする場所、スタッフの顔と名前が分かる掲示を撮ります。
子どもが写る写真は、本人と保護者の了承を取ってからにして、載せない子の分は写り込みを避けます。
口コミは、見学や体験に来た全員に同じ文面で依頼します。
割引や無料利用を見返りにする頼み方と、好意的な評価をしそうな人だけに頼む方法は、Googleのポリシーで事業者に禁じられています。
ホームページで、一日の流れと費用を見せる
ホームページは、最初の問い合わせの前に、家庭が一番長く読む場所です。
不登校の子どもの保護者は、子どもを預けてよい場所かを、時間をかけて確かめています。
載せる項目を決めておきます。
- 活動の中心と方針(学習、居場所、体験活動)
- 一日の流れと、一週間の予定の例
- スタッフの経歴と、子どもへの関わり方
- 入会金、月額、食事代、活動費、休んだ時の扱い
- 学校との連携の方法と、活動報告の出し方
- 相談、見学、体験利用の流れと、申込み方法
スタッフの経歴は、実際にあることだけを、時期と立場まで書きます。
「不登校支援の専門家」と書く場合は、保有する資格や、支援に関わった年数など、示せる根拠を横に置きます。
フリースクールの支援を実際より著しく優良に見せる表示は、景品表示法5条1号で禁じられています。
「通えば学校に戻れる」「不登校が解決する」のような結果の約束は、書きません。
書けるのは、活動の内容、スタッフの関わり方、これまでの受け入れの人数など、示せる事実です。
施設の名前にも決まりがあります。
学校教育法135条は、第1条に掲げる学校以外の教育施設が、その学校の名称を用いることを禁じています。
「○○中学校」「○○高等学校」のように、学校の名称そのものを施設の名前に入れる付け方は避けます。
検索用の記事は、地域名と、相談・見学・活動内容といった実際の質問を組み合わせて作ります。
記事の題名と説明文を内容に合わせ、日程が変わる案内は更新の担当を決めます。
自治体や関係機関からリンクを案内してもらう時は、活動の概要と公開用の連絡先を渡します。
リンクの数だけを目的に無関係なサイトへ登録せず、家庭が必要な説明にたどり着けるかで掲載先を選びます。
AI検索への表示にも、特別な文章や専用のファイルを追加すれば掲載されるという条件はありません。
基本は通常の検索と同じで、公開して読める活動内容、費用、更新日をそろえます。
料金や利用条件を画像だけに埋めず、ページの文字でも読める形にします。
AIの要約に出ることと、自施設への相談が増えることは別なので、検索から来た相談の数で見ます。
スマートフォンでは、活動の説明を読み終えた場所に相談の入口を置き、途中の料金表が横にはみ出さないかを操作して見ます。
写真を重くしすぎず、表示が遅い画面や、入力中に消えるフォームを直します。
相談ボタン、電話、送信後の案内が実際に使えるかは、施設の大人が利用者役で一巡すると点検できます。
出典: Google 検索エンジン最適化スターターガイド
Google AI機能とウェブサイト
2026年11月8日に確認
SNSと動画で、日々の活動を見せる
SNSと動画は、活動の雰囲気と、スタッフの話し方を伝える場所です。
文章だけでは伝わりにくい「ここなら子どもが過ごせそうか」を、保護者が想像できます。
投稿するのは、活動の予定、スタッフの紹介、月ごとの行事の案内、保護者向けの質問への答えです。
子どもの顔や名前が分かる写真と動画は、使う場所ごとに保護者の了承を書面で取ります。
本人を識別できる写真は個人情報にあたり、事業者が決めた利用目的の範囲で使います。
投稿しない約束の子どもがいる活動日は、撮影自体をしません。
在籍している家庭に感想の投稿を頼む場合は、頼み方で扱いが変わります。
施設から依頼し内容も指定した感想は、事業者の広告に当たる場合があるため、その依頼による投稿だと読者に分かる表示を付けます。
投稿の末尾には、相談と見学の申込み先を毎回書きます。
再生回数と相談の申込みは、別の数として記録します。
否定的な口コミにも、本人を特定できる事情を書かず、施設として説明できる方針と連絡窓口だけを返信します。
在籍の有無や学校名、相談内容を返信で明かすと、相手だけでなく子どもの情報も公開してしまいます。
事実の確認と本人への回答は、公開の返信とは別の記録で進めます。
チラシ・掲示・広報誌・看板で、地域に届ける
チラシは、保護者が一人で読んでも内容が分かるように、活動の中心、一日の流れ、費用、相談の申込み先を載せます。
置く場所は、公民館、児童館、図書館、子育て支援の窓口、地域の掲示板です。
相談先で案内を置いてもらう許可を取り、説明会の日付が過ぎた紙を残さないよう設置先と期間を記録します。
市区町村の広報誌には広告の枠があります。
自治体によっては、枠を入札で広告会社などの事業者に売っていて、施設が市区町村へ直接出せるとは限りません。
施設の相談案内を掲載できるか、自治体ごとに業種の条件、料金、枠の寸法と申込期限を調べます。
施設のある市区町村のホームページで「広告掲載」の案内を探し、申込み先と条件を確かめます。
相談や見学の案内板を施設前に出す時は、その地域の屋外広告物条例に従います。
条例には設置を禁じる地域や許可条件があるので、案内板の場所と大きさを自治体の窓口へ伝えて調べます。
説明会と親の会で、直接話して伝える
説明会は、方針と費用を保護者に直接説明する場です。
活動の中心、一日の流れ、費用、学校との連携を、15分ほどで話し、残りの時間を質問に使います。
参加者の連絡先を集める時は、次回の案内を送るなど使う目的を紙面で示してから受け取ります(個人情報保護法21条)。
不登校の子どもを持つ保護者の集まり(親の会)は、同じ立場の保護者が情報を交換する場です。
親の会に呼ばれて話す時は、営業の場にしないことを心がけます。
施設の方針と、合わない家庭の目安を一緒に話すと、集まった保護者が自分の場合を判断できます。
開業前で利用者がいない時は、子どもが写る日常風景を作らず、部屋、教材、スタッフによる活動の実演を見せます。
見学日と体験会を設け、まだ使えない設備と利用開始時に使える設備を区別して案内します。
地域の祭りや清掃などに参加するなら、本人の参加希望と安全を前提にし、地域の大人を招く活動では、スタッフが同席する範囲と撮影の決まりを共有します。
地域への参加を、利用者の写真を広告に使う条件にしません。
紹介で、学校や相談機関、在籍の家庭から届ける
教育機会確保法13条は、国と地方公共団体が、学校以外の場で学ぶ不登校の子どもと保護者に、必要な情報の提供や助言をするための措置を講じると定めています。
在籍する学校、教育支援センター、スクールカウンセラー、市区町村の子育てや教育の担当課に、施設の資料を置いてもらえるかを聞きます。
相手の事情で置けない場合もあるので、断られたらすぐに引きます。
自治体や教育委員会の施設一覧・マップも、ホームページの経路の内訳として掲載条件を調べます。
担当課に、対象地域、活動実績、必要な書類、更新方法を聞き、要件に合う一覧へ掲載を申し込みます。
一覧に載ることと行政が施設の適否や出席扱いを認定することは区別して案内します。
民間の施設検索サイトや地域のネット掲示板は、費用、公開項目、連絡先の扱い、更新や掲載終了の方法を読んで使います。
住所、開所日、費用は自施設のページとそろえ、掲載先の一覧に更新日を残します。
在籍中の家庭が友人に紹介する場合は、紹介の特典に景品規制がかかるかを先に調べます。
紹介を頼む相手を利用家庭などに限定しなければ、その謝礼は取引に付随する景品類には当たりません。
紹介者を在籍中の利用者に限ると、取引に付随する提供になり、総付景品の規制の対象です。
この場合の特典は、取引価額が1,000円未満なら200円以内、1,000円以上なら取引価額の20%以内です。
紹介の特典を出さず、見学の案内カードを渡しておくだけでも、紹介は起きます。
出典: Google ビジネス プロフィールのガイドライン
Google マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー(利害関係の対立とインセンティブ)
e-Gov法令検索 景品表示法第5条
e-Gov法令検索 学校教育法第135条
個人情報保護委員会 こどもの写真が事業者のホームページに公開されている場合
e-Gov法令検索 屋外広告物法第3条・第4条
e-Gov法令検索 個人情報の保護に関する法律第21条
e-Gov法令検索 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律第13条
消費者庁 景品類とは(紹介者への謝礼)
消費者庁 景品規制の概要
消費者庁 ステルスマーケティングに関する表示規制
2026年11月8日に確認
学校との連携と出席扱いを、正確に伝える
家庭が一番知りたいのは、フリースクールに通うと在籍校でどう扱われるかです。
この問いに、施設が「出席扱いになります」と言い切る書き方はできません。
民間施設での活動を出席扱いにするかどうかは、在籍校の校長が、設置者の教育委員会と連携して判断します。
文部科学省の通知が示す出席扱いの主な要件は、3つです。
保護者と学校の間に十分な連携があること。
公的機関での指導が受けられない、または公的機関に通うことが難しい場合に、本人や保護者の希望もあり、適切と判断されること。
施設に通う形で相談や指導を受けることです。
施設の活動が適切かどうかは、校長が教育委員会と連携して判断し、民間施設についてのガイドラインを目安にします。
募集の文には、次のように書きます。
「出席扱いにするかどうかは、在籍校の校長が判断します。
当施設は、活動の記録をお渡しし、学校との連絡に協力します」。
活動報告に書く項目は、通った日、活動の内容、本人の振り返り、スタッフのコメントなどが目安です。
この報告の形を、募集の文と同じ内容でホームページに載せておくと、学校に相談する家庭が、そのまま報告の形を学校に伝えられます。
ガイドラインは、家庭への連絡についても目安を示しています。
施設での指導の経過を保護者に定期的に連絡すること、学校と家庭の両方と協力関係を保つことです。
活動の様子を保護者に伝える頻度と方法を決めて、募集の文に書きます。
出典: 文部科学省 不登校児童生徒の出席扱い・成績評価について
文部科学省 民間施設についてのガイドライン(試案)
2026年11月8日に確認
相談から利用開始まで
相談から利用開始までは、施設側の動きが5つあります。
各段階で何を聞き、何を渡すかを決めておくと、担当者が替わっても同じ対応ができます。
- 問い合わせを受ける。電話、フォーム、LINE公式アカウントのどれで受けても、記録は1つにまとめます。相談者が同じ説明を何度もしなくて済みます。
- 相談を行う。まず保護者だけと話します。子どもの様子、困っていること、家庭が望む過ごし方を聞き、施設の方針と合うかを伝えます。
- 見学を行う。子どもと保護者に、活動の部屋と一日の流れを見てもらいます。本人が話さなくてもよい形にします。
- 体験利用を行う。短い時間から始めて、本人の様子を見ます。本人が行きたくない日は、休めることを約束します。
- 利用開始の手続きをする。費用、休んだ時の扱い、学校への連絡、緊急時の連絡先を、書面で確認します。
相談の時に聞くことと、聞かないこと
相談の最初は、保護者が今一番困っていることを聞きます。
子どもの学校での出来事を、詳しく聞き出す必要はありません。
施設が活動を判断するために必要な範囲に絞って聞きます。
病院の受診歴や、病気にかかった経歴を書く欄を、問い合わせフォームに置く場合は、注意が要ります。
病歴は、個人情報保護法の要配慮個人情報です。
個人情報取扱事業者は、法令に基づく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ないで、要配慮個人情報を取得してはなりません(個人情報保護法20条2項)。
最初の問い合わせフォームは、名前、連絡先、子どもの学年、相談したい内容の自由記述に絞ります。
健康や発達の状態は、相談の場で、保護者が話したい範囲で聞きます。
継続的な案内は、保護者が希望する内容と連絡方法に分けます。
見学の空き、保護者向けの行事、活動の様子を一度に送り続けず、受け取る案内と配信停止を家庭が選べるようにします。
メールでもLINEでも、相談内容の詳しい記録を配信用の一覧へ複製しません。
問い合わせの担当、前回の連絡、次の対応を同じ記録に残せば、担当が交代しても何度も同じ質問をすることを防げます。
自動で日程を案内する仕組みを入れる前に、利用中、見学済み、情報だけ希望の家庭を区別します。
卒業した家庭にも、交流会への参加や再利用の情報を希望するかを聞き、支援が終わった後の連絡の範囲を決めます。
連絡が取れない家庭への繰り返し配信を続けず、停止の意思があれば案内の対象から外します。
講師やボランティアには、相談記録を見られる範囲、家庭へ連絡してよい場面、困った時に責任者へつなぐ順番を研修で共有します。
出典: 個人情報保護委員会 個人情報保護法ガイドライン(通則編・利用目的と安全管理措置)
2026年11月8日に確認
利用しなかった家庭の理由を残す
相談や見学の後に、利用を決めなかった家庭には、理由を1つだけ聞きます。
場所が遠い、費用が合わない、方針が違った、のどれかが分かれば、募集の文か説明の仕方を直せます。
聞けなかった時は、不明と記録します。
理由を聞くことで家庭に負担をかけそうな時は、聞かないと決めます。
広告を足す時の準備
地域を絞ったネット広告は、相談の受け皿が整ってから足します。
配信する範囲は、子どもが通える距離に絞ります。
広告の飛び先は、活動の方針、一日の流れ、費用、相談の申込みが1ページでそろうページです。
広告文には、方針に合わない家庭が来ないように、活動の中心を書きます。
予算は、利用者が増えなかった月にも施設を続けられる範囲で決めます。
広告の管理画面に出る反応の数は、そのまま利用開始の数ではありません。
施設の問い合わせの記録に突き合わせて、相談と見学の人数、利用開始の人数を数えます。
運用を外注する場合は、広告の掲載料と運用の手数料を別に見積もってもらい、報告が、表示回数・問い合わせ・来所のどこまでかを決めておきます。
検索広告は地域で施設や支援を探している家庭に活動ページを示し、SNS広告は活動の様子から施設を知る入口にするなど、役割を分けて試します。
位置に応じて配信する広告を使う場合は、媒体側の配信条件を読み、子どもの学校や通院先を推測して対象にする計画は立てません。
紙で知って検索し、ホームページから相談した家庭もいるため、最初に知った経路と申込窓口を別に聞きます。
契約と表示で守ること
フリースクールの費用は、入会金、月額、活動費、食事代に分かれます。
表示では、月額だけを大きく見せず、家庭が毎月払う合計の目安を同じ画面に書きます。
食事代や活動費を含む利用条件を実際より著しく有利に見せる表示は、景品表示法5条2号に反します。
利用契約の解約に伴う損害賠償額や違約金は、解除の事由・時期等に応じた区分ごとに、同種の契約で施設に生じる平均的な損害の額を超えた部分が無効です(消費者契約法第9条第1項第1号)。
前払いの費用を返す時は、利用した分と、解約料の定めを分けて書きます。
入会金の返金、途中で利用をやめた月の月額、食事代の前払い分を、入会の案内に書いておきます。
学習塾に当たる内容を含む場合は、特定継続的役務提供の規制がかかるかを確かめます。
特定継続的役務提供は、エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービスの7つが対象です。
活動の内容が、これらのどれかの定義に当たるかは、消費者庁のQ&Aと、契約書面の決まりで確認します。
出典: 消費者庁 特定継続的役務提供Q&A
e-Gov法令検索 消費者契約法第9条
e-Gov法令検索 個人情報の保護に関する法律第2条・第20条
2026年11月8日に確認
経路ごとに数を残す
6つの経路のうち、どれが相談と利用開始につながったかを残します。
問い合わせフォームに「どこで施設を知りましたか」の選択欄を置き、6つの経路を選択肢にします。
自治体や教育委員会の施設一覧・マップ、民間の施設検索サイト、地域のネット掲示板は、ホームページの経路の内訳に含め、ホームページを選んだ家庭にどの掲載先を見たかも聞きます。
検索広告から来た相談もホームページに分け、SNS広告はSNSと動画、掲示・広報誌・看板は地域の紙の中で、相談した家庭が見た媒体ごとに残します。
答えがない時は「不明」として数えます。
表は横にスクロールできます
相談が少ない月は割合だけで良し悪しを決めず、見学で過ごせなかった理由や通所手段を個別に振り返ります。
相談の件数、見学の件数、利用開始の件数、続いている月数の4つが分かれば、集客にかけた費用を、利用開始1人あたりに換算できます。
続いている月数が短い経路があれば、その経路で伝えた方針と、実際の活動がずれていないかを見直します。
広告と申込ページを比べる時は、見出しや写真など一つの違いを決め、同じ受入れ条件で相談・見学・利用開始を追います。
利用開始の数だけで判断せず、定員を超えた相談や方針が合わず断った相談も分けて残します。
利用期間を含む一家庭あたりの収入から、活動に直接かかる費用を引けば、集客費を支えられる範囲を見積もれます。
家庭が長く通うこと自体を目標にせず、卒業や別の学びへの移行を、施設の失敗と同じ扱いにしない集計にします。
開設準備の収支では、毎月の利用料、寄付、備品の調達を分け、寄付が入らなくても必要な支援を続けられる支払い計画を作ります。
クラウドファンディングを使うなら、使途、手数料、募集未達時の扱い、支援者へ届ける物と発送費を先に積算します。
既存教室の昼間を借りる形では、子どもの居場所、荷物の保管、貸主の使用許可、他の利用者との出入りを分けます。
共同のホームページで募集する場合も、どの施設が相談情報を受け取るかを明示し、別の教室へ無断で転送しません。
フリースクールの集客費に使える補助金
持続化補助金は、補助対象者が決まっています。
会社、個人事業主(商工業者であること)、一定の要件を満たした特定非営利活動法人が対象になり得ます。
一般社団法人、公益社団法人、一般財団法人、学校法人、社会福祉法人、宗教法人、任意団体などは、補助対象になりません。
運営の形によって、使えるかどうかが分かれます。
表は横にスクロールできます
特定非営利活動法人が補助対象になるには、収益事業を行っていて、確定申告書を提出できることも要件です。
収益事業を行っていても、免税されていて確定申告書の提出ができない場合は、補助対象外です。
会費や利用料の収入が、収益事業にあたるかどうかは、税務署か税理士に確認します。
常時使用する従業員の数は、商業・サービス業で5人以下が基準です。
特定非営利活動法人は、20人以下の基準を使います。
集客に使える費目は、広報費とウェブサイト関連費です。
見学を知らせる紙の案内の外注・発送、施設の看板、新聞・雑誌広告、インターネットやSNSへの広告掲載と掲載用素材の制作は広報費に当たります。
制作する物が同じでも、紙広告専用の写真は広報費です。
自施設のホームページに載せる写真・動画、紙と自施設のホームページに共用するロゴや画像は、ウェブサイト関連費で申請します。
方針と費用を載せたサイトの制作や更新は、ウェブサイト関連費です。
広報費は30万円(補助金額の上限)、ウェブサイト関連費は30万円(補助金額の上限)で、一方の費目のみでは申請できず、広報費とウェブサイト関連費を合わせる申請は可能です。
説明会を、施設の外の会場で開く場合の会場費は、サービスのPRイベントの会場として借料に当たります。
スタッフの募集広告は、単なる営業活動に当たる広告として対象外です。
施設の名刺、未配布の相談案内、補助事業期間が始まる前に配った紙は、補助する経費から除かれます。
ホームページの制作費のうち、対象になる物とならない物は、活動案内のサイト制作に持続化補助金を使う条件にあります。
制度全体は、教室の開業と経営で使える補助金・助成金の記事にまとめています。
交付決定の前に発注した経費は対象外
春の案内のチラシと動画は、契約の日を先に分けます
交付決定より前の契約・発注・支払いは対象外です。
新学期に向けた案内は自己資金で進め、補助金に入れる広告と制作は、交付決定を受けてから発注します。
出典: 第20回 公募要領 第8版
交付決定の目安は2027年4月から5月頃で、春の新学期に向けた案内は、補助事業の期間に間に合わない見込みです。
春の案内は、地図検索の登録、ホームページの方針と費用の更新、説明会の開催など、費用のかからない方法で進めます。
補助金に当てるのは、交付決定の後に出す秋の案内と、翌年の春に向けた案内です。
相談や見学を知らせるチラシの配布、広告の掲載、案内ページの公開と、その費用の支払いは、いずれも2028年3月31日までに終えることが、補助事業の期間に収める条件です。
実績報告は補助事業を終えた日から30日を過ぎた日と2028年4月10日の早い方です。
補助金は後払いのため、利用料や寄付による手元資金で案内費を先に払い、不採択や減額の場合にも備えます。
入金を待たずに払える範囲で広告を計画し、発注書、制作物の控え、請求書、振込の記録を、どの案内に使ったか分かる形で保管します。
集客の全体の設計は、活動方針の発信にも使える教室・スクールの集客方法にあります。
出典: 小規模事業者持続化補助金 一般型・通常枠 公募要領
小規模事業者持続化補助金 一般型・通常枠 よくあるご質問
2026年11月8日に確認
例: 東京都で個人が運営するフリースクールの場合の制度の一覧
東京都で、従業員が1人から5人の個人事業主が、開業から1年以上たった施設で、広告とホームページに投資する場合の例です。
運営の形や所在地が違うと、候補になる制度も変わります。
制度情報を読み込めない場合は、制度の早見表で条件を確かめてください。 制度の早見表
この例では対象条件外の制度
- 小規模事業者持続化補助金(創業型) 第4回:開業日が対象の期間の外
- デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠) 7次:この例の使い道に当たらない
- デジタル化・AI導入補助金2026(インボイス枠・インボイス対応類型) 7次:この例の使い道に当たらない
- 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型) 随時受付:この例の使い道に当たらない
- 中小企業省力化投資補助金(一般型) 第9回(予定):この例の使い道に当たらない
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(新事業進出枠) 第2回:この例の使い道に当たらない / 投資額が補助の下限の750万円に届きません
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(革新的新製品・サービス枠) 第2回:この例の使い道に当たらない
- 業務改善助成金 2026年度:この例の使い道に当たらない
- キャリアアップ助成金(正社員化コース) 通年(計画の届出が先):この例の使い道に当たらない
- 人材開発支援助成金 通年(訓練の計画の届出が先):この例の使い道に当たらない
ほかの条件の施設で、どの制度が今日受付中か、締切と上限と出典を一覧で見たい場合は、制度の早見表で見られます。
フリースクールの集客でよくある質問
復学を目指さない方針を、募集の文に書いてよいですか
書いて構いません。
教育機会確保法は、学校以外の場で行う多様で適切な学習活動の重要性を踏まえて、個々の子どもの休養の必要性を考えた支援を国と自治体に求めています。
施設の方針は、復学を目指す、目指さない、本人の希望に合わせる、のどれでも、家庭が選べるように書きます。
見学に来た子どもが、話さずに帰った時はどうしますか
話さずに帰ることは、よくあります。
その日の様子は、保護者に伝える範囲で記録します。
本人の希望と、保護者が受け取りたい連絡の内容・日時を聞き、次の案内を決めます。
NPO法人のフリースクールは、補助金を使えますか
NPO法人は、法人税法上の収益事業を行い、認定特定非営利活動法人でなく、確定申告書を出せる場合に限り、対象になり得ます。
具体的な条件は、本文の「フリースクールの集客費に使える補助金」にまとめています。
会費と利用料の扱いが分かる申告書類を用意し、税務署や税理士、商工会議所か商工会に相談します。
フリースクールの集客のまとめ
- 活動の中心、一日の流れ、費用、学校との連携を先に書き、方針に合う家庭からの相談を受けます。
- 見つけてもらう経路は、地図検索・ホームページ・SNSと動画・地域の紙・説明会と親の会・紹介の6つです。
- 出席扱いは学校長が判断することを伝え、活動の記録を渡せる形にします。
- 問い合わせフォームは、病歴など要配慮個人情報を聞かない項目に絞ります。
- 補助金は、運営の形が補助対象者に当たるかを確かめてから、交付決定の後に発注する広告とホームページに使います。