パソコン教室の契約は、期間が2か月を超え、入会金・受講料・教材費などの総額が5万円を超えると、特定商取引法の特定継続的役務提供に当たり、契約書面の交付と8日間のクーリング・オフが必要になります。
生徒用のパソコンやタブレットは持続化補助金の対象外で、補助対象の例は、生徒募集の広告とホームページ、予約や顧客管理のシステムです。
誰に教えるかを先に決め、その人たちに要る端末の台数とコースの総額から、設備と契約を逆算します。
この記事の答え
- 3か月12回のコースは、受講料が4万8,000円なら規制の外ですが、教材費3,000円を足した総額5万1,000円になると対象に入ります。期間が2か月以内のコースは、金額にかかわらず対象に入りません。
- 生徒が自分のスマホを持ち込むスマホ教室は、教室側の端末が講師用だけで済み、生徒用パソコンを並べる教室より、開業の資金が小さくなります。
- パソコン、タブレット、Webカメラ、ヘッドセット、Wi-Fiルーターは持続化補助金の対象外です。自作の電子教材の制作費も対象に入りません。
パソコン教室の対象者を3つから選ぶ
パソコン教室は、誰に教えるかで、要る端末の台数も、通ってくる時間帯も、教材も変わります。
先に対象者を決めると、設備の見積もりと広告の言葉が同じ方向にそろいます。
表は横にスクロールできます
シニア向けのスマホとパソコンの入門
2019年2月に掲載された中小機構のJ-Net21の解説では、パソコン教室は1998年から2002年ごろのITバブル期にビジネスパーソン向けと法人の社員研修が中心だったとされています。
同解説では高齢者向けの基本操作講座も紹介しています。
同解説は、パソコンの操作を教えるだけでなく、情報端末全般を扱う教室への変化を説明しています。
対象者を決める際は、パソコンの基本操作を学ぶ講座と、本人のスマホで練習する講座を分け、教える内容に合わせて設備を見積もります。
同解説によると、シニア向けの教室は、パソコンだけを教える形から、スマホとタブレットも教える形に広がっています。
安全な使い方も、入門講座で扱う内容の候補です。
スマホの操作と一緒に、偽の警告画面や不審なメッセージにどう対応するかを練習する時間を設けます。
情報処理推進機構の情報セキュリティ10大脅威2026の個人向けにも、サポート詐欺(偽警告)、フィッシング、不正アプリによるスマートフォン利用者への被害、スマホ決済の不正利用、不正ログインが並びます。
操作を覚える講座の次には、こうした脅威への対応を扱う講座を検討します。
受講の継続期間は、この講座を設けるだけで決まるものではありません。
J-Net21の解説は、高齢者向けの講座の例として、孫の写真の受け取り方、写真の編集と印刷、家族とのLINE、趣味仲間とのSNSを挙げ、1年間で学べる構成を作り、1年から2年の継続を目指す工夫を勧めています。
実際の在籍期間を示す数字ではありません。
国のデジタル活用支援推進事業は、全国の携帯ショップなどで高齢者向けの初歩的なスマホ講習を行ってきた事業で、令和7年度までの実施期間とされています。
この案内だけでは、令和8年度以降の国の後継事業の有無は確認できません。
無料の講習が近くにある地域では、無料の講習で足りる初歩の操作より、1人ひとりの端末で続けて教える講座を中心に組みます。
仕事で使う人と資格を目指す人
仕事で使う人向けの時間割は、たとえば平日の夜や休日の昼を候補に、見込み客が通える時間を聞いて決めます。
教える中身は、文書の作成、表計算、メールの整理、オンライン会議への参加のように、職場で今日使う操作に絞ると、広告の言葉が具体的になります。
資格を目指す人には、試験を実施する団体の出題範囲と、試験で使うソフトのバージョンに合わせた教材が要ります。
J-Net21の解説は、教室の信頼を得るために、講師がMOS(Microsoft Office Specialist)や基本情報技術者などの資格を持つことが望ましいと述べています。
パソコン教室の契約が特定商取引法に当たる線
消費者庁の特定商取引法ガイドは、エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービスの7つを、特定継続的役務提供として挙げています。
パソコン教室は、電子計算機またはワードプロセッサーの操作に関する知識または技術の教授と定義され、期間が2か月を超え、契約金の総額が5万円を超えるものが対象です。
総額に入るのは、入学金、受講料、教材費、施設利用費、関連商品の販売の代金です。
3つとも、1回4,000円のコースを12回受ける例ではなく、回数と単価を変えた例の計算です。
実際の線は、自分の教室の入会金、教材費、関連商品の代金を足して、コースごとに引きます。
表は横にスクロールできます
クーリング・オフでは、提供済みの授業の対価や違約金は請求できません。
以下はクーリング・オフ期間経過後の中途解約で請求できる上限の計算例です。
6か月24回のグループコースを、1回2,500円で総額6万円として売った教室で、生徒が4回受けた後に解約した場合の計算は、次のとおりです。
パソコン教室の契約書に書く解約の条件は、この上限を超えない額に置きます。
入会時にまとめて受け取った受講料は、解約の時にこの式で精算するため、教室の口座とは別に、返す分を数えておきます。
契約書面を電子で渡す時の手順
契約書面を紙の代わりにメールやウェブサイトで渡すには、生徒の承諾が要ります。
消費者庁の電磁的方法のガイドラインは、承諾の前に、使う方法とファイルの形式を示し、必要事項を説明したうえで、本人が閲覧の操作をできるかを確認するよう求めています。
メールと端末を日常的に使っていること、OSやブラウザのサポートが終わっていないことも確認し、本人に承諾用ページへの入力・送信などをしてもらいます。
承諾には、氏名と説明を理解した旨を本人に具体的に記入してもらい、チェック欄やボタンを押すだけで済ませません。
承諾を得たことを証する書面も、契約書面等を電子で提供するまでに生徒へ交付します。
原則は紙ですが、概要書面の場合や、申込みと役務提供がインターネットを通じて行われる場合の契約書面では、電子提供が認められます。
承諾なしに電子で渡した場合は、書面を交付したことにならず、書面交付義務違反として罰則の対象になります。
契約書面が電磁的方法で届くまでは、クーリング・オフができる期間も数え始められません。
シニアの生徒が多い教室では、メールを日常的に使っているかを確認できないまま、電子で渡す運用にしないほうが安全です。
出典: 消費者庁 特定商取引法ガイド 特定継続的役務提供
消費者庁 特定継続的役務提供Q&A
消費者庁 契約書面等に記載すべき事項の電磁的方法による提供に係るガイドライン
J-Net21 パソコンスクール
J-Net21 パソコンインストラクター
情報処理推進機構 情報セキュリティ10大脅威 2026
2026年10月30日に確認
出典: 高砂市 デジタル活用支援推進事業
2026年10月31日に確認
申請の締切は2026年12月15日 17:00
事業支援計画書(様式4)の発行受付は2026年12月4日までで、その後は発行の依頼ができません。
制度の候補を探す際は、制度の早見表へ進み、申請する制度の公式公募要領で受付日程と対象経費を確認してください。
パソコン教室の開業の形を比べる
パソコン教室の開業の形は、教室の置き場所で3つに分かれます。
J-Net21の解説は、商店街や複合施設の一角を借りるテナント型、店舗を持たず通信で教える形、カルチャースクールの一講座の3つを挙げ、自宅で事業ができる形として通信教育型を説明しています。
同じ中小機構のパソコンインストラクターの解説は、独立開業型の資金例を10坪・パソコン7台、自宅を使うFC開業型の資金例を7坪・パソコン7台で示しています。
自宅の一室
教室専用物件の追加家賃を抑えられる場合があります。
自宅にかかる家賃や光熱費の負担は別に数えます。
生徒の出入りと音について、賃貸の契約と近隣への配慮を先に調べます。
同時に受け入れる生徒の数は、部屋の広さと机の数で決まります。
テナントの教室
商店街や複合施設の一角を借ります。
月々の家賃は固定費、保証金は契約時に用意する初期資金に分けます。
保証金の返還条件や償却の定めも契約書で読みます。
通行人の数だけで集客を見込まず、その物件の家賃を含めた収支で必要な生徒数を計算します。
公民館や生徒の家へ出向く
自分の端末を持って出向き、生徒の端末を使う形なら、教室専用物件の家賃や生徒用パソコンの購入費を抑えられます。
会場費や交通費は別に数えます。
1日に入れられるレッスンの数は、移動の時間で減ります。
貸会議室や公民館を使う場合は、利用の規則と料金を、場所ごとに調べておきます。
教室の名前と学校の名称
教室の名前に、大学、高等学校、専門学校、専修学校と付けることはできません。
学校教育法135条は、専修学校、各種学校その他の教育施設が、第1条に掲げる学校の名称を用いてはならないと定め、専修学校以外の教育施設が、専修学校や専門学校の名称を用いることも禁じています。
「パソコン教室」「パソコンスクール」のような名前は、この条文の範囲に入りません。
J-Net21の古い解説には「登録」という表現がありますが、文部科学省は専修学校・各種学校の設置を認可の手続きとして説明しています。
学校法人の設立と学校の設置は、必要な手続きを所管庁に相談します。
持続化補助金の公募要領は、学校法人を補助の対象にならない者に挙げているため、学校法人にする計画は、補助金を使うかどうかを決める前に、組織の形を見直す話になります。
生徒用の端末を何台から始めるか
端末の台数は、教室が同時に受け入れる生徒の数から決めます。
1人ずつ端末を使う社会人向けの講座は、同時に4人受け入れる教室なら、生徒用の端末は4台、講師用が1台です。
生徒のスマホを使う講座なら、教室の端末は講師用の1台と、画面を大きく映す機器で足ります。
端末を用意する3つの方式
- 生徒に持ち込んでもらう方式は、教室の端末が講師用だけで済みます。生徒が自分の端末で練習するので、家に帰ってからも同じ操作を再現できます。
- 教室の端末を貸す方式は、ソフトとバージョンをそろえて教えられます。台数分の購入費とソフトの使用許諾、故障の代替機が、固定費と手間に入ります。
- 2つを組み合わせる方式は、入門のスマホ講座を持ち込み、仕事で使うソフトの講座を教室の端末にします。
購入した端末の費用は、毎月の固定費に月割りで入れます。
たとえば、1台12万円(例)のパソコンを6台買い、5年(60か月)使う前提で割ると、月に1万2,000円です。
端末の値段と使う年数は、自分の見積もりと、使う予定の期間に置き換えて計算します。
ソフトは、製品ごとの使用許諾契約で、教室で生徒に使わせる使い方が許されるかを、台数分そろえる前に読みます。
同じ名前の製品でも、個人向け、法人向け、教育機関向けで条件が違い、教室の使い方がどの区分に入るかは、販売元か販売店に書面で聞くのが確実です。
生徒が使ったパソコンは、授業が終わるたびに、保存したファイルとログインの記録を消しておきます。
電源と通信の準備
パソコンを並べる教室では、全部の機器を同時に動かした時の電流が、契約のアンペアに収まるかを見ます。
消費電力から単純に換算した値だけで判断せず、各機器の仕様書や銘板の定格入力電流を調べて、同時に使う機器の一覧に書きます。
入力電流が読み取れない機器はメーカーに確認し、設置する回路ごとに使う機器を電気工事の業者へ伝えます。
エアコンや照明など、同じ回線で動く他の機器の分も足して、ブレーカーの定格に余裕があるかを、電気工事の業者に見てもらいます。
通信回線は、全員が同時にソフトの更新や動画を使っても止まらない速さが要ります。
光回線の事業者の案内に書かれた最大の速度ではなく、実際の端末で測った速度で判断します。
教室のWi-Fiの名前とパスワードは、授業の日ごとに変えず、生徒用と講師用で分けておきます。
表は横にスクロールできます
表のとおり、主な初期費用の一つである端末は、補助金の外で用意します。
既存事務所の家賃は対象外ですが、新たな販路開拓の一環として新たに事務所等を賃借する場合は対象になることがあります。
計画と賃借の目的を事務局に示して確認します。
ソフトのうち、予約と顧客管理に使うシステムは、ウェブサイト関連費に入る例として公募要領に挙がっています。
有料の講座で使う電子教材の制作費は対象外なので、教材を自作する時間は、補助金に頼らない前提で、月謝の設定に入れておきます。
出典: 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 第20回 公募要領 第8版
小規模事業者持続化補助金(創業型) 第4回 公募要領 第8版
e-Gov法令検索 学校教育法
J-Net21 パソコンスクール
2026年10月30日に確認
出典: 文部科学省 専修学校・各種学校の設置認可
日本政策金融公庫 教育サービス業(学習塾)の創業のポイント
2026年10月31日に確認
教材の選び方と著作権
J-Net21の解説は、開業の時に自分の教材だけでコースを揃えるのは限界があるため、市販の教材や外部のカリキュラムも検討するよう勧めています。
教材は、市販のテキストを生徒に買ってもらう方法、自作のプリントを渡す方法、外部のカリキュラムを使う方法の3つに分かれます。
市販のテキストを、生徒の人数分コピーして配ることは、複製に当たります。
著作権法35条が許諾なしの複製を認める教育機関は、営利を目的として設置されているものを除いています。
営利目的で設置されたパソコン教室は、この除外に当たるため、テキストは生徒に購入してもらうか、出版社に利用の条件を聞きます。
著作権法32条の引用は、公正な慣行に合い、批評や研究などの目的に照らして正当な範囲で行う場合に限られ、テキストの1章をそのまま配ることは、この範囲に入りにくい使い方です。
自作の教材は、生徒の質問から作り直せる強みがあります。
操作の手順は、画面の画像と番号つきの手順で書き、同じ操作を別の機種で行う時の違いを、欄外に足しておきます。
ソフトの画面を教材に使う場合の扱いは、ソフトの販売元の利用規約に従います。
生徒の個人情報の扱い
個人情報保護委員会のQ&Aは、個人情報データベース等を事業に使っている人が、扱う件数に関係なく個人情報取扱事業者に当たると説明しています。
平成29年5月30日の施行より前は、5,000人分以下の個人情報しか扱わない事業者は対象外でしたが、施行後は、1人で営む教室も対象です。
生徒の氏名、住所、電話番号、メールアドレスを名簿に整理した時点で、パソコン教室は個人情報取扱事業者になります。
パソコン教室の特徴は、生徒の端末や教室の端末に、生徒のIDやパスワードが入る場面があることです。
スマホの設定を手伝うとき、講師がパスワードを聞いて入力する形にすると、教える内容と預かる情報が混ざります。
講師が画面に触れず、生徒が自分で入力する決まりにし、メモに書き留めたパスワードも、授業の後に生徒へ返します。
申込書は、保管する場所と廃棄する時期を決め、パソコンの名簿には、教室の外へ持ち出せない設定をかけます。
出典: 個人情報保護委員会 個人情報を取り扱う件数が少ない事業者も個人情報取扱事業者に該当しますか
e-Gov法令検索 著作権法
J-Net21 パソコンスクール
2026年10月30日に確認
出典: 文化庁 著作権テキスト 令和8年度
2026年10月31日に確認
パソコン教室の開業に必要な手続き
J-Net21の解説は、パソコン教室の開業に法律で求められる資格はないとしています。
個人で教室を始めるときに税務署へ出すのは開業届です。
青色申告で申告するなら、青色申告承認申請書を、申告をする年の3月15日までに、その年の1月16日以後に事業を始めた場合は開業の日から2か月以内に出します。
創業型の補助金の公募要領は、開業届の開業日を、開業から1年以内かを判断する日付として使います。
教室の運営で受け取った月謝は、契約の期間にわたって提供する役務の対価です。
入会金や教材費の扱いは、契約の中身で変わるので、決算の前に、税務署の窓口か税理士に、勘定科目の分け方を聞いておきます。
出典: 国税庁 個人事業の開業届出・廃業届出等手続
国税庁 所得税の青色申告承認手続
J-Net21 パソコンインストラクター
2026年10月30日に確認
パソコン教室の生徒募集の始め方
パソコン教室の入会は、体験の申し込みから始まります。
体験の案内には、教える中身を、生徒が今日の困りごとに結び付けられる言葉で書きます。
「スマホで家族と写真を送り合える」「請求書をExcelで作れる」のように、できるようになる場面を具体的に書くと、広告を見た人が、自分の用事で通う姿を想像できます。
広告に「この資格が取れる」「就職できる」と書く時は、景品表示法5条1号の優良誤認表示に当たらないかを見ます。
この条文は、役務の品質や内容について、実際のものより著しく優良であると示す表示を禁じています。
合格者の数や就職先の数は、数え方と期間を、広告の近くに書ける実数だけを使います。
地図アプリに教室の場所と体験の時間を登録し、地域の公民館や自治会の掲示板にチラシを置くと、通える距離の人に届きます。
近くに無料の講習会がある地域では、その講習会のあとに続けて学べる講座があると伝えると、通う理由が分かります。
パソコン教室で使える補助金と助成金
補助金で教室の設備を買えるのか、という疑問には、持続化補助金の費目から答えられます。
パソコン教室で中心になる制度は、小規模事業者持続化補助金です。
持続化補助金の対象になる物と、ならない物
持続化補助金の一般型は、生徒を増やすための取り組みにかかった費用の3分の2を、基本で50万円まで補助します。
公募要領で、パソコン、タブレット端末、WEBカメラ、ヘッドセット、Wi-Fi、ルーター、モニター、スキャナーは、対象とならない経費例の欄に載っています。
通常の事業活動のための費用と、単なる取替え更新の機械装置等の購入も、対象外です。
補助の対象になり得るのは、体験の申し込みを受けるホームページ(ウェブサイト関連費は30万円(補助金額の上限)で)、予約や顧客管理のシステム、チラシや看板、インターネット広告(広報費は30万円(補助金額の上限)で)です。
ホームページ(ウェブサイト関連費)だけ、広告(広報費)だけの申請はできず、ほかの費目と一緒に申請します。
個人で開くパソコン教室は、常に雇っている従業員が5人以下であれば小規模事業者に当たり、個人事業主本人と同居の親族は従業員の数に入りません。
デジタル化・AI導入補助金
デジタル化・AI導入補助金2026は、IT導入支援事業者が登録したITツールだけが補助の対象です。
中小機構の制度の比較ページでは、通常枠の補助対象経費にソフトウェアの購入費とクラウドの利用料が並び、パソコンやタブレットなどのハードウェアは、インボイス枠のインボイス対応類型で、上限額を決めて対象になっています。
教室で使うパソコンを買うための制度ではなく、予約や会計のような登録されたITツールの導入が先に決まっている時の、組み合わせの話です。
開業から1年以内なら創業型も候補
開業から間もない教室には、補助の上限が200万円の創業型があります。
市区町村の特定創業支援等事業の支援を本人が受けていることと、その支援の日と開業日がどちらも公募の締切から数えて過去1年の間に入ることが条件で、一般型とは同時に申請できません。
教室で使える国の制度の全体と、状況ごとの候補は、教室の開業と経営で使える補助金・助成金の記事に書いています。
ホームページの制作費のうち、対象になる物とならない物は、持続化補助金でホームページを作る記事に分けて書いています。
出典: 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 第20回 公募要領 第8版
小規模事業者持続化補助金(創業型) 第4回 公募要領 第8版
中小機構 デジタル化・AI導入補助金 制度の比較
2026年10月30日に確認
交付決定の前に発注した経費は対象外
先に発注した広告の費用は戻りません
春の体験会のチラシを先に刷ってしまった、という費用は、補助金では取り戻せません。
持続化補助金は、交付決定の日より前に契約、発注、支払いをした経費を、前払いも含めて対象から外しています。
採択の知らせが届いた時点ではまだ発注できず、採択の後に見積書を出して交付決定を受けてからが補助事業の期間です。
出典: 第20回 公募要領 第8版
交付決定の目安は2027年4月から5月頃です。
新年度に合わせた春の体験会の案内は、補助金で発注できる時期に間に合わない見込みで、自己資金の範囲で、地図アプリの登録や手書きの掲示など、費用のかからない方法から始めます。
補助金は、交付決定の後の秋の講座の募集と、ホームページの作り直しに当てると、採択の結果を待たずに生徒募集を進められます。
翌年の春の入会に向けて年明けに配るチラシも、2028年3月31日までに配布と支払いが終わる物なら補助の対象の期間に収まります。
補助金の対象にする支払いは銀行振込が原則で、現金は1回の取引で10万円(税抜)を超えると原則として対象外です。
例: 東京都で個人が開くパソコン教室の場合の制度の一覧
東京都で、講師を雇わずに1人でパソコン教室を開く予定の個人が、開業前にホームページと広告への50万円以上200万円未満の投資を検討する場合の一覧です。開業届上の開業日もまだ迎えていない条件で、開業済みで授業開始前の事業者とは分けています。
開業済みの教室や、講師を雇って教える教室では、候補になる制度が入れ替わります。
制度情報を読み込めない場合は、制度の早見表で条件を確かめてください。 制度の早見表
この例では対象条件外の制度
- 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 第20回:開業届を出していても事業開始前は対象外です
- デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠) 7次:この例の使い道に当たらない
- デジタル化・AI導入補助金2026(インボイス枠・インボイス対応類型) 7次:この例の使い道に当たらない
- 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型) 随時受付:この例の使い道に当たらない
- 中小企業省力化投資補助金(一般型) 第9回(予定):この例の使い道に当たらない
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(新事業進出枠) 第2回:創業1年未満は対象外 / 雇っている労働者が必要 / この例の使い道に当たらない / 投資額が補助の下限の750万円に届きません
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(革新的新製品・サービス枠) 第2回:雇っている労働者が必要 / この例の使い道に当たらない
- 業務改善助成金 2026年度:雇っている労働者が必要 / この例の使い道に当たらない
- キャリアアップ助成金(正社員化コース) 通年(計画の届出が先):雇っている労働者が必要 / この例の使い道に当たらない
- 人材開発支援助成金 通年(訓練の計画の届出が先):雇っている労働者が必要 / この例の使い道に当たらない
ほかの条件の教室で候補を探す際は、制度の早見表へ進んでください。
申請の前には、各制度の公式公募要領で締切と対象者の条件を確認します。
パソコン教室の開業でよくある質問
開業の前に補助金を申請できますか
創業型では、申請の時点でまだ開業していない人は対象外ですが、開業届に書いた開業日が申請日より前なら、生徒を迎える前の準備の段階でも対象になり得ます。
ただし、補助事業が終わるまでに授業(サービスの提供)を始めなければ、補助金は交付されません。
2か月以内の短いコースなら、特定商取引法の規制は関係ありませんか
特定継続的役務提供の対象は、期間が2か月を超えるものです。
2か月以内で終わるコースは、金額が5万円を超えても、この規制の対象に入りません。
ただし、延長や更新の申し込みを受けて、通算の期間が2か月を超える契約になる場合は、その契約が対象かどうかを、契約の中身で見直します。
スマホ教室で生徒が持ち込む端末の購入は、補助金の対象ですか
生徒が持ち込む端末は、教室の経費ではなく、生徒自身の持ち物です。
教室が用意する講師用のスマホやタブレットは、公募要領でタブレット端末などが対象とならない経費例に載っているため、補助金には入れず、自己資金で用意する前提で計画を立てます。
名前に「パソコン学校」と付けても構いませんか
学校教育法135条が禁じているのは、大学、高等学校などの名称と、専修学校や専門学校の名称を、条件を満たさない教育施設が用いることです。
「学校」の名前を付けること自体を、この条文が全面的に禁じているわけではありませんが、生徒に誤解されない名前にするため、自治体の学事の窓口に、予定している名前を見せておきます。
出典: 小規模事業者持続化補助金(創業型) 第4回 公募要領 第8版
消費者庁 特定商取引法ガイド 特定継続的役務提供
e-Gov法令検索 学校教育法
2026年10月30日に確認