補助金の申請代行は誰に頼む? 行政書士・社労士の違いと費用、違法になる依頼

補助金・助成金公開
この記事の目次
  1. 自分で申請するか、人に頼むかの決め方
  2. 補助金の申請で人に頼める作業と頼めない作業
  3. 依頼先ごとにできること
  4. 申請代行が違法になる場合
  5. 申請代行の費用の決まり方
  6. 教室の申請額で、依頼の費用は割に合うか
  7. 不採択だった後の再申請で、依頼先に頼める範囲
  8. 申請の費用で気をつけること
  9. 依頼する前に聞くこと
  10. 制度から依頼先を決める順番
  11. 採択の後に続く手続き
  12. 交付決定の前に発注した経費は対象外
  13. 教室の経営者が自分で申請を進める順番
  14. 例: 福岡県で個人が開く音楽教室の場合の制度の一覧
  15. 補助金の申請代行でよくある質問

補助金の申請代行の費用は、行政書士事務所が公開している料金の例では、依頼の時に払う着手金(または預り金)と採択の後に払う成功報酬の組み合わせで、成功報酬は採択された額や申請した額の8%から25%です。
持続化補助金では、この費用は補助の対象にならず、補助金とは別に教室が負担します。
報酬を受けて申請の書類を作る仕事は、原則として行政書士の業務で、2026年1月に施行された改正で、コンサル料などどんな名目でも同じだと行政書士法に明記されました。
雇用の助成金の書類も、原則として社会保険労務士の業務で、事業の計画を考えるのは、どの依頼先を選んでも申請者本人です。

この記事の答え

  • 書類の作成を報酬を払って頼める相手は、原則として、補助金は行政書士、雇用の助成金は社会保険労務士で、士業でない会社には名目を問わず頼めません。
  • 補助額が50万円の計画では、公開されている料金の形で依頼の費用は7万円から22万5,000円(税別)で、補助額の14%から45%に当たります。
  • 依頼が得になるかの分かれ目は、自分で計画と書類を書く時間が取れるかと、補助額に対する依頼の費用の割合です。計画の中身を考えるのは、依頼先を選んでも申請者本人です。

自分で申請するか、人に頼むかの決め方

持続化補助金は、商工会・商工会議所の助言を受けながら、申請者が自分で申請を進めることを前提にした制度です。
人に頼む場合も、事業支援計画書の発行を商工会・商工会議所に依頼する手順と、計画の中身を自分で考える作業は残ります。
自分で進めるか、書類の作成だけ頼むか、制度ごとに依頼先を分けるかは、次の条件で分かれます。

自分で進める

  • 補助金で何に取り組むかを、自分の言葉で説明できる
  • 商工会・商工会議所に、計画を見てもらう時間が取れる
  • 事業支援計画書の発行受付の締切(2026年12月4日)に間に合うよう、計画を入力できる

公募要領は、事業者が自ら検討していない計画を、評価にかかわらず不採択や交付決定の取り消しの対象にしています。

書類の作成だけ行政書士に頼む

  • 計画の中身は決まっているが、申請の様式の文章と入力に時間が取れない
  • 依頼の費用を引いても、補助金を使う計画が成り立つ
  • 採択の後の交付申請と実績報告を、頼むかどうか決めてある

依頼の費用が補助額のどれくらいになるかは、後の試算にあります。

制度に合わせて依頼先を分ける

  • 講師を雇っていて、時給の引き上げ、正社員化、研修の助成金も使う場合は、社会保険労務士
  • 予約や月謝のソフトをデジタル化・AI導入補助金で入れる場合は、事務局に登録されたIT導入支援事業者
  • 補助金と助成金の両方を使う場合は、行政書士と社会保険労務士の2人に分けて頼む

申請の締切は2026年12月15日 17:00

事業支援計画書(様式4)の発行受付は2026年12月4日までで、依頼先を探す時間はこの日で区切られます。
候補になった制度が今日受付中か、上限と出典は、制度の早見表で1ページに並べて見られます。

出典: 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 第20回 公募要領 第8版
2026年10月29日に確認

補助金の申請で人に頼める作業と頼めない作業

補助金の申請は、計画を考える、書類を作る、電子申請で提出する、の3つの作業に分けると、誰に何を頼めるかが分かります。

計画を考えるのは申請者本人

小規模事業者持続化補助金の公募要領は、申請者が自ら検討していない計画を、不採択や交付決定の取消の対象としています。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公募要領も、外部の支援者から助言を受けることは認めつつ、事業の計画は申請者自身が作るものとしています。
どの依頼先を選んでも、教室の強み、生徒を集めたい層、補助金で何に取り組むかは、教室の経営者が自分の言葉で決める部分です。

書類を作る作業は行政書士の業務

行政書士法は、官公署に出す書類を、他人の依頼を受けて報酬を得て作ることを、行政書士と行政書士法人の業務としています。
補助金の申請の書類もこの書類に当たり、士業でない会社や個人が、報酬を受けて申請者の代わりに書類を作ることは、原則として認められていません。
雇用に関わる厚生労働省の助成金の書類は、社会保険労務士法で、原則として社会保険労務士の業務とされています。

ログインの情報を人に渡さない

補助金の電子申請には、申請者本人のGビズIDプライムのアカウントを使います。
デジタル化・AI導入補助金の事務局は、このIDを他人に渡して申請の手続きをさせることを不正の行為に挙げています。
持続化補助金の公募要領も、IDのパスワードを第三者に教えることに注意を呼びかけています。
「IDとパスワードを教えてくれれば、こちらで全部やります」という依頼の形は、この決まりに反します。

出典: 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 第20回 公募要領 第8版
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領
デジタル化・AI導入補助金 不正への注意
いずれも2026年10月23日に確認

依頼先ごとにできること

補助金の申請で頼れる先は、商工会・商工会議所、行政書士、社会保険労務士、IT導入支援事業者、コンサル会社や制作会社などの士業でない会社です。
IT導入支援事業者を除く4つの、できることとできないことを並べます。

行政書士

できること: 補助金の申請書類を、報酬を受けて作る。

できないこと: 計画の中身を申請者の代わりに考える(公募要領が認めていない)。雇用の助成金の書類作成(社会保険労務士の業務)。

社会保険労務士

できること: 雇用に関わる助成金の申請書類の作成と、提出の手続き。

できないこと: 中小企業庁系統の補助金の申請書類作成(行政書士の業務範囲)。

商工会・商工会議所

できること: 持続化補助金の事業支援計画書(様式4)の発行と、経営の計画についての助言。会員でなくても対応される。

できないこと: 受付の締切(2026年12月4日)より後の発行の依頼。補助対象者の要件を満たしていないと判断された場合の発行。

士業でない会社(コンサル会社・制作会社)

できること: 制度の情報の提供と、計画についての助言。交付決定の後のホームページやチラシの制作。

できないこと: 報酬を受けて申請書類を作ること(コンサル料や制作費など名目を問わない)。

商工会・商工会議所

持続化補助金では、地域の商工会または商工会議所が事業支援計画書を発行し、申請の書類に添えます。
第20回では、事業支援計画書の発行受付は2026年12月4日までで、申請の締切の2026年12月15日 17:00より前に締め切られ、締切より後は、いかなる理由があっても発行の依頼ができません。
電子申請のシステムに経営の計画と補助事業の計画を入力してから発行を依頼する手順で、商工会の地区では、発行のために窓口で面談があります。
商工会・商工会議所の会員でなくても、発行の依頼は受けてもらえます。

行政書士

行政書士は、申請者から聞き取った内容をもとに、補助金の申請書類を報酬を受けて作れる資格者です。
日本行政書士会連合会のホームページには、行政書士を探すためのページがあります。
補助金の業務を受けているかどうかは行政書士ごとに違うため、依頼する前に、扱っている補助金の種類と、採択の後の交付申請や実績報告まで引き受けるかを聞きます。

社会保険労務士

講師を雇っている教室が、業務改善助成金、キャリアアップ助成金、人材開発支援助成金を使う場合の書類は、社会保険労務士の業務の範囲です。
キャリアアップ助成金の正社員化コースは正社員にする日の前日までにキャリアアップ計画を出す必要があり、人材開発支援助成金は訓練を始める前に計画を届け出る必要があります。
手続きの前に正社員化や研修を始めてしまうと対象から外れるため、助成金を使う予定がある時は、雇用の手続きを始める前に依頼先を決めます。

IT導入支援事業者

デジタル化・AI導入補助金では、事務局に登録されたIT導入支援事業者が、登録されたITツールの導入を申請者と一緒に進めます。
この補助金で予約や月謝の管理のソフトを入れる場合、依頼先はソフトを扱う登録事業者になり、行政書士やコンサル会社に頼む形とは仕組みが違います。
登録事業者から、導入の後に代金の一部を戻す話を持ちかけられた場合は、事務局が不正の行為として注意を呼びかけている取引に当たります。

士業でない会社(コンサル会社・制作会社)

コンサル会社や制作会社には、どの制度が教室に合うかの情報の提供と、計画についての助言を頼めます。
交付決定を受けてから補助事業のホームページやチラシの制作を発注する相手にもなり得ますが、計画の作成を支援した会社へ発注できるかは制度によって違うため、この記事の「支援した会社に制作を発注する場合」の節にあります。
申請書類の文章を作る作業は行政書士の業務のため、助言と書類の作成を分けて、書類の作成は行政書士に頼む形にします。

申請代行が違法になる場合

2025年6月6日に成立し、2026年1月1日に施行された行政書士法の改正で、第19条の業務の制限に「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という言葉が加わりました。
日本行政書士会連合会は、会費、手数料、コンサルタント料、商品の代金などの名前でも、書類を作ることの対価を受け取る行為はこの制限に当たると説明しています。
同会は、この行為は施行の前から違反になる行為で、改正で初めて違法になったものではないとも説明しています。

罰則と会社の責任

改正後の行政書士法では、第19条第1項に違反した人には、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が定められています。
会社の業務として違反した場合は、行為をした人に加えて会社にも罰金を科す両罰規定が整えられました。
「ホームページの制作費の中に申請書類の作成も含めます」という形の依頼でも、書類を作る対価が含まれていれば、名前を変えても制限の対象になります。

助成金で気をつけること

社会保険労務士法第27条は、社会保険労務士でない人が、他人の求めに応じて報酬を得て、労働社会保険の法令に基づく申請書類の作成や提出の手続きを業として行うことを禁じています。
京都労働局は、働き方改革推進支援助成金について、資格の無いコンサルなどが不正に関わる例に注意を呼びかけています。
第三者が事業場の労働者を装って労働局に連絡した場合などは、申請した事業主も助成金の返還や公表の対象になり得るとされています。

出典: 日本行政書士会連合会 行政書士法の一部を改正する法律について
衆議院 行政書士法の一部を改正する法律
東京労働局 社会保険労務士法についての案内
京都労働局 助成金の申請についての注意事項
いずれも2026年10月23日に確認

申請代行の費用の決まり方

行政書士の報酬は、行政書士がそれぞれ自由に決め、事務所の見やすい場所に掲げることになっています。
日本行政書士会連合会は、依頼者が依頼先を選ぶ時の参考として、5年に1度、全国の報酬額統計調査を行い、令和7年度の調査の結果を公表しています。
同会は、同じ業務でも具体的な扱いの内容によって報酬の額に大きな差が出ると説明しています。
補助金の支援では、依頼の時に払う着手金と、採択や交付の後に払う成功報酬を組み合わせる料金の形があり、どちらも申請の様式に書く金額に含まれます。

行政書士事務所が公開している料金の例

行政書士事務所が自分のホームページで公開している、補助金の申請支援の料金の例を表にまとめます。
税の扱いと、採択の後の手続きを料金に含むかは事務所ごとに違います。

料金の形公開されている例
着手金と成功報酬持続化補助金で着手金5万円、成功報酬は採択された額の10%(最低10万円)。採択の後の交付申請と実績報告は別の費用
着手金と成功報酬着手金3万3,000円から16万5,000円(税込)、成功報酬は採択が決まった補助金の8%から10%と消費税
預り金と成功報酬着手金0円で申し込み時に預り金5万円、採択の時に補助額の25%と税
計画書の作成から実績報告まで着手金9万円から15万円、成功報酬は申請額の15%(採択までが10%、実績報告までが5%)

成功報酬が採択の時点でかかる形では、補助金が振り込まれる前に成功報酬を払うことになります。
持続化補助金は、補助事業を終えて実績報告を出した後に支払われる後払いのため、制作の費用と成功報酬を、いったん教室の手元のお金で払う期間があります。
見積もりを比べる時は、成功報酬の割合だけでなく、採択の後の交付申請と実績報告が料金に入っているかをそろえて比べます。

料金の例: 行政書士法人アクティス
トナリ行政書士事務所
さむらい行政書士法人
行政書士飯島事務所(最終更新日 2026年6月23日)
いずれも2026年10月29日に確認

教室の申請額で、依頼の費用は割に合うか

持続化補助金の一般型は、補助の上限が基本で50万円、補助率が3分の2のため、経費が75万円なら補助は50万円です。
前の表の4つの料金の形を、補助額が50万円の場合に当てはめます。消費税を除いた額で計算し、採択の後に別に請求される費用は含みません。4つ目の形の15%には、実績報告までの支援の5%が含まれます。

補助額50万円に対する依頼の費用(税別)。灰色の棒の全体が補助額50万円。着手金5万円と成功報酬10%(最低10万円)は15万円で補助額の30%、預り金5万円と補助額の25%は12万5,000円で25%、着手金3万円から15万円と成功報酬8%から10%は7万円から20万円で14%から40%、着手金9万円から15万円と申請額の15%は16万5,000円から22万5,000円で33%から45% 補助額50万円に対する依頼の費用(税別) 着手金5万円と成功報酬10%(最低10万円) 15万円(補助額の30%) 預り金5万円と補助額の25% 12万5,000円(25%) 着手金3万〜15万円と成功報酬8〜10% 7万〜20万円(14%〜40%) 着手金9万〜15万円と申請額の15% 16万5,000〜22万5,000円(33%〜45%) 下の額 上の額までの幅 補助額50万円

この4つの形では、依頼の費用は補助額の14%から45%の幅で、補助金とは別に教室が払います。
1つ目の形は、成功報酬の10%が5万円で最低額の10万円を下回るため、10万円で計算していて、採択の後の交付申請と実績報告を頼むと別に5万円かかります。
3つ目の形の着手金は、税込の3万3,000円から16万5,000円を税別にした額です。
4つ目の形は、計画書を作成しない場合、手数料のみで7万5,000円です。
経費75万円のうち教室が負担する25万円とは別に払うため、依頼の費用が15万円なら、補助が下りた場合でも教室の負担は合計40万円です。
補助額が小さい計画では、割合がさらに上がります。最低額のある1つ目の形に、補助額が20万円の計画を当てはめると、成功報酬は最低額の10万円がかかり、依頼の費用は15万円で補助額の75%になります。

依頼が得になる分かれ目

依頼の費用の分だけ、採択された時に手元に残る補助は減ります。
自分で計画と書類を書く時間が取れるかと、補助額の見込みが決まれば、依頼が得になるかを次の表で見られます。
表は、依頼しても自分で書いても採択される見込みが同じで、不採択の時の支払いが0円という仮定で、採択された時に手元に残る補助だけを比べた試算です。

依頼の費用(税別)補助額20万円の計画で、手元に残る補助補助額50万円の計画で、手元に残る補助自分の1時間を3,000円と置いた時の、依頼の費用に当たる時間
7万5,000円12万5,000円42万5,000円25時間
15万円5万円35万円50時間
22万5,000円マイナス2万5,000円(補助額より依頼の費用が高い)27万5,000円75時間

自分で書く時間が表の時間より長くかかる見込みなら、時間の面では依頼が得になります。
着手金が不採択でも戻らない契約では、不採択の時にも着手金の分だけ手元のお金が減るため、分かれ目は表より依頼に不利な側へ動きます。
依頼で採択の見込みがどれだけ上がるかは、依頼先の説明を聞いて判断する部分です。依頼先には、持続化補助金の支援件数、教室や個人の店の支援事例、担当する人の名前を聞きます。

不採択だった後の再申請で、依頼先に頼める範囲

持続化補助金は、不採択になった場合も、受付中の回があれば改めて申請できます。
再度申請する時は、最新の公募要領を確認したうえで応募するよう、よくある質問で案内されています。
事務局は採択審査結果の内容についての問い合わせには応じないとしているため、不採択の理由を事務局に聞くことはできません。
再申請の準備は、前回の申請の書類を読み直し、最新の公募要領に合わせて書き直す作業になります。

再申請でも変わらない決まりと、頼める作業

  • 書類を作り直す作業を、報酬を受けて頼めるのは、原則として行政書士だけ
  • 前回の計画についての助言は、行政書士、商工会・商工会議所、士業でない会社のどれからも受けられる
  • 計画の中身は申請者本人が考える決まりで、再申請でも変わらない

不採択の時の料金は事務所ごとに違う

不採択になった時に費用がどうなるかと、再申請の時の料金は、事務所が公開している内容で分かれます。

料金の形不採択の時再申請の時
着手金5万円と成功報酬着手金は採択・不採択にかかわらず返金しないと明記ページに記載なし
着手金3万円から15万円と成功報酬ページに記載なしページに記載なし
預り金5万円と成功報酬預り金5万円を全額返金し、成功報酬は請求しないと明記ページに記載なし
着手金9万円から15万円と成功報酬ページに記載なし当該補助金の次回以降の募集があれば、2回分までの申請について着手金ゼロでサポートすると明記

同じ事務所への再申請の依頼に着手金が要らない例がある一方で、着手金が戻らない例もあります。
契約の前に、不採択の時の返金と、再申請を頼む場合の料金を、書面で決めておきます。

出典: 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 第20回 公募要領 第8版
第20回 よくあるご質問 Q1-3・Q1-4・Q1-8・Q4-9
料金の例: 行政書士法人アクティス
トナリ行政書士事務所
さむらい行政書士法人
行政書士飯島事務所
いずれも2026年10月29日に確認

申請の費用で気をつけること

申請の様式に書く支援者と金額

持続化補助金の第20回では、商工会・商工会議所の他に、申請の支援を受けた相手がいる場合、有償か無償かを問わず、相手の名前と支援の金額を申請の様式2に書く決まりです。商工会・商工会議所の支援は、この申告の対象に入りません。
金額には着手金と成功報酬を含み、無料で手伝ってもらった場合は支援の金額を0円と書き、後払いの成功報酬がある場合は予定の額を書きます。
助言をした会社と書類を作った行政書士の両方から支援を受けた場合は、それぞれの名前と金額を書きます。
書いていない場合は虚偽の報告として、不採択や交付決定の取消の対象になるとされています。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金も、支援を受けた全員の名前、支援の内容、報酬の予定額、契約の期間を電子申請で入力する決まりです。

補助金で払えない費用

持続化補助金では、応募の書類や実績報告書などの作成、送付、手続きにかかる費用は補助の対象外です。
第20回のよくあるご質問では、インボイス制度に対応するための専門家への相談を除き、コンサルティングや助言の費用は対象外とされています。
申請代行の費用は、補助金を受け取れた場合でも、教室が自分で負担する費用として計画の資金に入れておきます。

紹介料の上乗せ

日本行政書士会連合会の行政書士職務基本規則は、紹介を受けた行政書士が、紹介の対価を依頼者の報酬に上乗せすることを禁じています。
職務の内容に比べて法外な報酬を請求することも同じ規則で禁じられています。
見積もりの内訳に紹介料が入っていないかは、依頼する前に見積書で見分けられる点です。

出典: 日本行政書士会連合会 報酬額の統計
日本行政書士会連合会 職務基本規則の掲載ページ
小規模事業者持続化補助金 第20回 よくあるご質問
いずれも2026年10月24日に確認

依頼する前に聞くこと

申請代行を頼む前に、次の点を依頼先に聞いておきます。

  • 申請書類を作るのは誰か、その人は行政書士か(助成金なら社会保険労務士か)
  • 着手金、成功報酬、そのほかの費用の総額と、払う時期
  • 採択の後の交付申請、見積書の提出、実績報告まで引き受けるか
  • 支援者の名前と金額を申請の様式に書くことを、依頼先が承知しているか
  • 電子申請のログインの情報を渡すよう求められていないか
  • 依頼先にホームページやチラシの制作も発注する場合に、その補助金で発注が認められているか

契約の書面に残しておくこと

依頼先との契約は、金額と作業の範囲が分かる書面で交わしておきます。
書面に入れておく項目は、書類を作る人の名前と資格、着手金と成功報酬の額と払う時期、成功報酬が何を基準にかかるか、採択の後の手続きを範囲に含むか、不採択の場合の扱いです。
成功報酬が採択の時点でかかるのか、補助金が振り込まれた時点でかかるのかで、教室が立て替えるお金の時期が変わります。

支援した会社に制作を発注する場合

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公募要領は、事業の計画の作成を支援した人への見積もりの依頼と発注を認めていません。
持続化補助金の第20回の公募要領には、同じ禁止の記載はありませんが、認めるという記載もありません。
持続化補助金では、代表者の三親等以内の親族や、関係のある会社への発注は対象外とされています。
申請の手伝いと制作をまとめて1社に頼む予定の場合は、その補助金の公募要領と事務局の案内で扱いを調べてから契約します。
ホームページやチラシの費用の上限と対象は、持続化補助金でホームページ・チラシを作る記事にあります。

公募要領の説明と合わない勧誘

デジタル化・AI導入補助金の事務局は、導入した後に代金の一部を戻すキャッシュバックや、紹介料やコンサル料の名目で負担を消す取引を、不正の行為として注意を呼びかけています。
持続化補助金の公募要領は、申請しても不採択になる場合や、補助の額が減る場合があることを書いています。
採択を約束する勧誘や、自己負担なしで導入できるとうたう勧誘は、公募要領の説明と合いません。
サービスの中身に比べて高すぎる料金にも、公募要領で注意が呼びかけられています。

制度から依頼先を決める順番

依頼先は、使う制度が決まると自然に絞れます。
中小企業庁の系統の補助金で、生徒募集のホームページやチラシ、教室の改装に使う持続化補助金を選ぶなら、商工会・商工会議所の助言を受けて自分で書類を作るか、書類の作成を行政書士に頼むかの2つの道になります。
予約や月謝の管理のソフトを入れるデジタル化・AI導入補助金は、事務局に登録されたIT導入支援事業者と登録されたITツールを使う仕組みのため、まず使いたいソフトを扱う登録事業者を探します。
講師の時給の引き上げ、正社員化、研修に使う厚生労働省の助成金は、社会保険労務士が依頼先になります。
1つの教室で補助金と助成金の両方を使う場合は、行政書士と社会保険労務士の2人に分けて頼む形になります。
教室の状況ごとにどの制度が候補になるかは、教室の開業と経営で使える補助金・助成金の記事にあります。

士業と提携している会社に相談する場合

士業と提携している会社に相談する場合も、報酬を受けて申請書類を作るのは行政書士で、会社が受け持つのは情報の提供や助言です。
書類の作成は、教室が行政書士と直接契約し、報酬も行政書士へ直接払う形にします。
会社の見積もりや請求の中に書類作成の費用が入っている形や、会社に払ったお金の中から行政書士へ払われる形は避けます。
日本行政書士会連合会の職務基本規則は、行政書士が違法な行為を助けることや、補助者などに業務を丸ごと任せることを禁じ、引き受ける業務の範囲をはっきりさせることを求めています。

採択の後に続く手続き

申請代行の範囲を決める時は、採択の後の手続きまで見ておきます。
持続化補助金の第20回では、採択の後に見積書などを出して交付決定を受け、補助事業を行い、実績報告を出してから補助金が支払われます。
見積書などの提出の期限は2028年2月29日で、出さない場合は採択が取り消されます。
補助事業は交付決定の日から2028年3月31日までに、支払いまで済ませる必要があります。
実績報告の期限は補助事業を終えた日から30日を過ぎた日と2028年4月10日の早い方です。
賃金の引き上げの特例や加点を使う場合は、事業の終了予定日をこの実施期限の日にする必要があり、制作を早く終えても、それより前に実績報告は出せません。
申請の書類だけを頼み、採択の後の手続きを自分で行う場合は、この期限を教室の予定表に入れておきます。

出典: 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 第20回 公募要領 第8版
小規模事業者持続化補助金 第20回 よくあるご質問
日本行政書士会連合会 職務基本規則の掲載ページ
いずれも2026年10月24日に確認

交付決定の前に発注した経費は対象外

採択の通知は交付決定ではありません

持続化補助金では、交付決定の通知を受けた日より前に契約・発注・支払いをした経費は、前払いを含めて補助の対象になりません。

採択の後に見積書を出し、事務局の交付決定を受けた日から補助事業を始められます。
交付決定の目安は2027年4月から5月頃のため、同じ年の春の生徒募集の広告は間に合わない見込みで補助の対象外になり、夏・秋の募集の広告と、2028年3月31日までに掲載と支払いを終える翌年の春の募集の広告は、補助事業の期間に入ります。

小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)の日程と生徒の募集期受付期間は2026年11月5日から2026年12月15日 17:00、様式4の締切は2026年12月4日、交付決定の目安は2027年4月から5月頃(採択の発表から概ね1〜2か月かかる場合がある)、補助事業の実施期限は2028年3月31日、実績報告の期限は補助事業を終えた日から30日を過ぎた日と2028年4月10日の早い方、生徒の募集期は3月・4月・9月です。 / 2026年11月 受付期間 2026年11月5日から2026年12月15日 17:00 / 2026年12月 様式4の締切 2026年12月4日 / 2027年1月から2027年2月 / 2027年3月 募集期(補助金の期間の外) / 2027年4月 募集期(補助金の期間の外) / 交付決定の目安 2027年4月から5月頃(採択の発表から概ね1〜2か月かかる場合がある) / 2027年5月 交付決定を待つ(決定の日から発注できる) / 2027年6月から2027年8月 / 補助金で発注できる期間 / 2027年9月 補助金で発注できる期間 / 募集期(補助金の期間の中) / 2027年10月から2028年2月 / 補助金で発注できる期間 / 2028年3月 補助金で発注できる期間 / 募集期(補助金の期間の中) / 補助事業の実施期限 2028年3月31日 / 翌年の生徒募集の案内(この月までに支払えば補助金の期間の中) / 2028年4月 実績報告の期限 補助事業を終えた日から30日を過ぎた日と2028年4月10日の早い方2026年11月受付期間 2026年11月5日から2026年12月15日 17:002026年12月様式4の締切 2026年12月4日2027年1月から2027年2月2027年3月募集期(補助金の期間の外)2027年4月募集期(補助金の期間の外)交付決定の目安 2027年4月から5月頃(採択の発表から概ね1〜2か月かかる場合がある)2027年5月交付決定を待つ(決定の日から発注できる)2027年6月から2027年8月2027年9月補助金で発注できる期間募集期(補助金の期間の中)2027年10月から2028年2月2028年3月補助金で発注できる期間募集期(補助金の期間の中)補助事業の実施期限 2028年3月31日翌年の生徒募集の案内(この月までに支払えば補助金の期間の中)2028年4月実績報告の期限 補助事業を終えた日から30日を過ぎた日と2028年4月10日の早い方

出典: 第20回 公募要領 第8版

申請代行の依頼先が、申請と同時に制作の契約を急がせる場合は、交付決定の前の発注になっていないかを確認します。
行政書士に書類の作成を頼むなら、様式4の締切より前に契約を終えます。
補助金が入るのは実績報告の後で、その前に、制作の費用と採択の時点でかかる成功報酬を教室の手元のお金で払う期間があります。

教室の経営者が自分で申請を進める順番

持続化補助金は、商工会・商工会議所の助言を受けながら、申請者が自分で申請を進めることを前提にした制度です。
自分で進める場合の順番は次のとおりです。

  1. GビズIDプライムのアカウントを取る書類で申請する場合の審査は、最大1か月かかります。
  2. 補助金で取り組む中身を決める公募要領で対象になる費用と対象外の費用を読み、生徒募集のホームページやチラシなどから選びます。
  3. 地域の商工会または商工会議所に計画を見てもらう電子申請のシステムに計画を入力してから、事業支援計画書(様式4)の発行を依頼します。
  4. 電子申請で申請書と添付の書類を出す締切は2026年12月15日 17:00です。

書類の作成だけを行政書士に頼み、計画の中身は自分で考える分け方もできます。
どの制度を使うかが決まっていないと、行政書士と社会保険労務士のどちらに頼むかも決まらないため、先に制度を絞ります。

出典: 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 第20回 公募要領 第8版
GビズID
いずれも2026年10月29日に確認

例: 福岡県で個人が開く音楽教室の場合の制度の一覧

下の表は、個人事業主で開業から1年以上たち、講師を1〜5人雇っている福岡県の音楽教室が、広告とホームページに50万円以上200万円未満をかける場合の、制度ごとの条件です。
依頼先を決める前に、まず使える制度を絞ると、行政書士と社会保険労務士のどちらに頼むかも決めやすくなります。

制度情報を読み込めない場合は、制度の早見表で条件を確かめてください。 制度の早見表

制度の条件と確かめること
制度状態判定締切上限条件答えが足りないこと確かめること費目の上限使い道と注意出典と確認日
小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) 第20回受付前候補商工会議所地区・商工会地区 様式4の発行受付 2026年12月4日 各商工会・商工会議所の窓口の時間 / 全国 申請 2026年12月15日 17:00基本50万円(インボイス特例で50万円加算、賃金引上げ特例で150万円加算、併用で200万円加算) / 補助率: 2/3(賃金引上げ特例の赤字事業者は3/4)事業の形 / 従業員の上限以内広報費 30万円(補助金額の上限) / 単独の申請は不可 / ウェブサイト関連費 30万円(補助金額の上限) / 単独の申請は不可生徒募集のチラシ・Web広告 / 集客のためのホームページ / 体験レッスンの受け入れに伴う教室の改装(販路開拓に伴うもの) / 後払い(事業を実施し支払った後に報告して受け取る) / 交付決定より前の発注・支払いは対象外 / 申請を支援した第三者がいれば、無料でも名称と支援金額の申告が必要 / 採択の発表は2027年3月頃、交付決定までさらに概ね1〜2か月。交付決定より前の発注・契約・支払い(前払いを含む)は対象外 / 商工会・商工会議所の地区を確認する2026年10月29日 確認 / 商工会議所地区 事務局 / 商工会地区 事務局(制度概要) / 法人格・従業員・締切・創業期間 第8版・2026-07-21 冊子3〜5・7・22頁 / 費目の上限と組合せ 第8版・2026-07-21 PDF14〜15頁(冊子13〜14頁)・FAQ Q3-19〜24 / 第20回FAQ 2026-10-22公開 PDF11頁(冊子6頁)・Q3-19・20・24

この例では対象条件外の制度

  • 小規模事業者持続化補助金(創業型) 第4回:開業日が対象の期間の外
  • デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠) 7次:この例の使い道に当たらない
  • デジタル化・AI導入補助金2026(インボイス枠・インボイス対応類型) 7次:この例の使い道に当たらない
  • 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型) 随時受付:この例の使い道に当たらない
  • 中小企業省力化投資補助金(一般型) 第9回(予定):この例の使い道に当たらない
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(新事業進出枠) 第2回:この例の使い道に当たらない / 投資額が補助の下限の750万円に届きません
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(革新的新製品・サービス枠) 第2回:この例の使い道に当たらない
  • 業務改善助成金 2026年度:この例の使い道に当たらない
  • キャリアアップ助成金(正社員化コース) 通年(計画の届出が先):この例の使い道に当たらない
  • 人材開発支援助成金 通年(訓練の計画の届出が先):この例の使い道に当たらない

ほかの条件の教室で、どの制度が今日受付中か、締切と上限と出典を一覧で見たい場合は、制度の早見表で見られます。

補助金の申請代行でよくある質問

行政書士に頼めば採択されやすくなりますか

採択は、申請された計画の審査で決まり、依頼先の資格で決まるものではありません。
行政書士に頼めるのは書類の作成で、計画の中身は申請者自身が考える決まりです。

申請代行の費用は補助金で払えますか

持続化補助金では、応募の書類や実績報告書の作成にかかる費用と、インボイス対応を除くコンサルティングの費用は補助の対象外です。
申請代行の費用は、補助金とは別に教室が負担します。

デジタル化・AI導入補助金は誰と申請しますか

デジタル化・AI導入補助金は、事務局に登録されたIT導入支援事業者と、登録されたITツールを使って申請する仕組みです。
教室で使いたい予約や月謝の管理のソフトが登録されているか、そのソフトを扱う登録事業者がいるかを先に調べます。
申請の手続きでも、ログインの情報を登録事業者に渡して代わりに操作させることは、不正の行為とされています。

不採択になった場合、申請代行の費用はどうなりますか

不採択の場合の費用の扱いは、依頼先との契約で決まります。
着手金が不採択の時にも返らないか、成功報酬が採択と交付のどちらを条件にかかるかは契約ごとに違うため、契約の書面に、どの時点で何の費用がかかるかを書いておきます。
不採択の後の再申請で頼める範囲と料金の例は、本文の「不採択だった後の再申請で、依頼先に頼める範囲」にあります。

士業でない会社に何を頼めますか

制度の情報の提供と、計画についての助言は頼めます。
報酬を受けて申請書類を作ることは、コンサル料や制作費など名目を問わず、ほかの法律に定めがある場合などを除いて、行政書士でない会社や人には認められていません。