漫画マーケティングとは?使い方5分類と進め方・効果の測り方

漫画マーケティングとは? 漫画LP制作

漫画マーケティングとは、漫画のストーリーで商品やサービスの価値を伝え、購入・問い合わせ・応募といった行動につなげるマーケティングの方法です。
「漫画を使ってみたいが、どこに、何のために使えばいいのか分からない」という担当者の方に向けて、使われる場面の分類から、進め方、効果の測り方、表示で気をつけることまでを1本にまとめました。
社内で検討するときの材料としてお使いください。

運営:株式会社BARD(アドコミック運営)。
漫画LP・広告漫画・採用漫画の企画と制作を、構成づくりから手がけている制作会社の立場で整理しています。

この記事でわかること

  • 漫画マーケティングの定義と、広告漫画・漫画LPとの関係
  • 使われる場面の5分類と、それぞれの目的
  • 向いている商材・向かない商材の見分け方
  • 目的と指標の決め方から検証までの進め方5ステップ
  • 効果の測り方と、失敗しやすい点・表示の注意点
  1. 漫画マーケティングとは?
  2. 漫画マーケティングが使われる場面【5分類】
    1. 漫画LP
    2. SNS漫画広告
    3. 採用漫画
    4. サービス説明漫画
    5. 営業資料・配布物の漫画
  3. 漫画マーケティングに向いている商材・向かない商材
  4. 漫画マーケティングの進め方【5ステップ】
    1. ステップ1: 目的と指標を決める
    2. ステップ2: 構成(シナリオ)を作る
    3. ステップ3: 作画
    4. ステップ4: 配信・設置
    5. ステップ5: 検証と改善
    6. 費用の目安(漫画LPの場合)
  5. 漫画マーケティングの効果の測り方
    1. 3つの段階に分けて見る
    2. 比べる相手を用意する
    3. 数字が出るまでの期間を見込む
    4. Webで測れない効果の扱い
  6. 漫画マーケティングで失敗しやすい点
    1. 目的を決めずに作り始める
    2. 絵の好みで依頼先を選ぶ
    3. 商品の説明を漫画に詰め込みすぎる
    4. 漫画を置く場所と読者の状態が合っていない
    5. 公開して終わりにしてしまう
    6. 二次利用の範囲を決めていない
  7. 漫画広告で気をつける表示
    1. 広告であることが分かる表示(ステルスマーケティング規制)
    2. 効果を言い切る表現と、小さな注意書き
    3. 体験談の描き方
    4. 業種ごとの規制
  8. 内製か外注か、依頼前に決めておくこと
  9. よくある質問
    1. 漫画マーケティングは中小企業でも使えますか?
    2. 漫画LPとSNS漫画広告、どちらから始めるべきですか?
    3. どのくらいの期間で作れますか?
    4. 費用はどのくらいかかりますか?
    5. 効果がなかった場合はどうすればいいですか?
    6. 漫画の絵柄はどう選べばいいですか?
  10. まとめ

漫画マーケティングとは?

漫画マーケティングとは、漫画という表現を使って、見込み客に商品やサービスを理解してもらい、行動してもらうための取り組み全体のことです。
広告に漫画を載せることだけを指すわけではありません。
LP(ランディングページ)、SNS広告、採用ページ、営業資料、展示会の配布物など、顧客との接点のどこかに漫画を置き、その接点の成果を上げることが目的になります。

よく似た言葉に「広告漫画」「漫画LP」があります。
広告漫画は、広告として使うために描かれる漫画そのものを指す言葉です。
漫画LPは、その漫画をLPに組み込んだページの形を指します。
漫画マーケティングはそれらを含む上位の考え方で、「どの接点で、誰に、何を伝え、何をしてもらうか」を決めるところから始まります。
広告漫画そのものの説明は広告漫画とは?の記事、漫画LPの仕組みは漫画LPとは?の記事で詳しく扱っています。

漫画が選ばれる理由はシンプルです。
文章の説明は読み飛ばされやすい一方、登場人物の悩みと解決の流れがある漫画は、続きが気になって最後まで読まれやすい。
さらに、読者が「これは自分のことだ」と感じる場面を作れるので、商品を検討する前の段階の人にも届きます。
ただし、漫画にすれば成果が上がるわけではありません。
成果を左右するのは、絵のうまさよりも「誰のどんな悩みから始めて、どこで商品を出し、どう行動につなげるか」という構成です。
この点は記事の後半でも繰り返し触れます。

漫画マーケティングが使われる場面【5分類】

漫画マーケティングの使い道は大きく5つに分けられます。
同じ「漫画を作る」でも、場面によって読者の状態も、成果の指標も、必要な長さも変わります。
最初に自社がどの場面で使いたいのかを決めると、その後の判断がぶれにくくなります。

場面 主な目的 読者の状態 見る指標の例
漫画LP 購入・申込・資料請求 広告や検索から来た、関心はあるが迷っている人 CVR、読了率(スクロール到達率)
SNS漫画広告 認知とLPへの送客 商品をまだ知らない人 クリック率、LP到達後のCVR
採用漫画 応募・説明会参加・スカウト返信 仕事内容や社風を知りたい求職者 応募数、ページ閲覧数、返信率
サービス説明漫画 理解の促進と問い合わせ 仕組みが分かりにくくて止まっている人 問い合わせ数、ページ滞在、FAQ閲覧
営業資料・配布物の漫画 商談化・社内稟議の通過 商談中の担当者とその上長 商談化率、資料の転送・再閲覧

※当社が一般的な使われ方から整理した分類です。

漫画LP

もっとも検討されることが多い使い方です。
広告や検索から来た人に、悩みの共感から解決、商品の紹介、申込までを漫画の流れで読ませます。
ページ全体を漫画にする形と、冒頭やつなぎの部分だけ漫画にしてテキストと交互に並べる形があります。
詳しいメリットと注意点は漫画LPのメリット・デメリットにまとめています。

SNS漫画広告

SNSのタイムラインに流す数コマから十数コマの短い漫画です。
目的は、まだ商品を知らない人の手を止めてもらい、LPまで来てもらうこと。
漫画LPより短く、1話で「続きが気になる」状態を作ることが求められます。
SNS広告の漫画とLPの漫画を同じ登場人物でつなげると、クリックしたあとの離脱を抑えやすくなります。

採用漫画

求職者に仕事の一日や職場の雰囲気、入社後の変化を伝える漫画です。
採用ページ、スカウトメール、説明会資料などに使われます。
当社が運営する採用漫画サービス「コミリク」のサービスページでは、インターン生採用でのPV数8.5倍・応募数2倍という事例を公表しています(2026年10月9日確認)。
同じ結果を約束するものではなく、職種・時期・母集団によって結果は変わります。
採用に使う場合の考え方は採用漫画とは?の記事で扱っています。

出典: コミリク(株式会社BARD)サービスページ https://bardofficial.com/comicrecruit/ (当社公表値・2026年10月9日確認)

サービス説明漫画

SaaS、保険、士業のサービスなど、仕組みや手続きが分かりにくい商材の説明に使います。
文章だと専門用語が並んでしまう内容も、登場人物が手順をたどる形にすると、読む側は自分が使う場面を想像しやすくなります。
サービスサイトの「はじめての方へ」や、導入前の不安を解くFAQの前段に置くことが多い使い方です。

営業資料・配布物の漫画

商談で渡す資料や、展示会で配るパンフレットに漫画を入れる使い方です。
BtoBでは、商談相手の担当者が上長に説明する場面がよくあります。
そのとき、課題と解決の流れが数ページの漫画になっていると、担当者が社内で説明しやすくなります。
成果は商談化率や稟議の進み方で見ることになり、Webの数字だけでは測りにくい点に注意が必要です。

漫画マーケティングに向いている商材・向かない商材

漫画は万能ではありません。
向き不向きを先に見ておくと、使う場面を誤らずにすみます。
判断の軸は「買う前に、読者の中で気持ちの変化が必要かどうか」です。

区分 商材の例 理由
向いている スクール、健康食品・化粧品などの継続購入商材、SaaS、士業・保険、求人 悩みの自覚や「自分にも使えそう」という気持ちの変化が購入の前に必要
向いている 新しいカテゴリの商品、使い方の説明が要る商品 何に使うものかを場面で見せたほうが早く伝わる
向きにくい 型番や価格で比較されて即決される商品 読者は物語より仕様表と価格を探している
向きにくい 指名検索で来る人が大半の商品 すでに買う気がある人に長い漫画を読ませると、申込までが遠くなる

※当社が一般的な事例から整理した目安です。
商材ごとの相性は、ターゲットと販売経路しだいで変わります。

向いている商材に共通するのは、読者が「自分には関係ない」「自分には難しい」と感じて止まっている点です。
漫画は、その止まっている気持ちを、登場人物の体験を通して動かすのに向いています。
反対に、読者がすでに比較表を見て決めようとしている商品では、漫画が回り道になります。
その場合でも、ページ全体を漫画にせず、冒頭の数コマだけで悩みの共感を作り、すぐに仕様と価格へ案内する形なら使える余地はあります。

もう1つの判断材料は、商品を買う前と後で、読者の生活がどう変わるかを描けるかどうかです。
変化を描けない商品は、漫画にしても「絵の付いた説明書」になり、文章のページと差が出にくくなります。

漫画マーケティングの進め方【5ステップ】

ここからは、実際に漫画を作って使うまでの流れです。
どの場面でも基本の流れは同じで、目的と指標の決め方、構成、作画、配信、検証の5つに分かれます。
制作会社に頼む場合も、1と5は発注する側の仕事として残ります。

ステップ1: 目的と指標を決める

最初に「この漫画を読んだ人に、何をしてほしいか」を1つに絞ります。
購入なのか、資料請求なのか、説明会の予約なのか。
目的が2つ3つあると、構成の最後で読者に何を勧めるかがぼやけます。

次に、その目的を測る指標と、比べる相手を決めます。
たとえば漫画LPなら「今のテキストLPのCVRと比べる」、採用漫画なら「漫画を入れる前の3か月の応募数と比べる」といった形です。
比べる相手がないまま公開すると、数字が出ても良いのか悪いのか判断できません。
この段階で、今の数字を控えておくことが一番大事です。

ステップ2: 構成(シナリオ)を作る

構成は、成果を左右する工程です。
誰が主人公で、どんな悩みを抱えていて、何をきっかけに商品と出会い、どう変わるのか。
読者が「自分のことだ」と感じる悩みから入り、商品を出すのは読者の気持ちが動いてからにします。
商品の特徴を全部漫画に詰め込む必要はありません。
漫画で伝えるのは「なぜ必要か」と「使うとどう変わるか」で、仕様や料金の細かい部分はテキストや表に任せたほうが読みやすくなります。

この段階で、社内の営業担当者やカスタマーサポートに話を聞くと、顧客が実際に口にする悩みの言葉が集まります。
構成のセリフにその言葉を使うと、読者の共感を得やすくなります。

ステップ3: 作画

構成が固まったら、ラフ(下描き)で流れを確認し、清書に進みます。
絵柄はターゲットに合わせて選びます。
若い層向けのSNS広告と、経営者向けの営業資料では、同じ絵柄が合うとは限りません。
ラフの段階でセリフ量とコマ割りを確認しておくと、清書後の修正を減らせます。

当社(アドコミック)の場合、ヒアリング1〜2営業日、テキスト構成1〜2営業日、ラフ提出3〜5営業日、清書7〜10営業日で、ヒアリングから清書納品まで12〜19営業日が目安です。
確認の戻りの早さや依頼の量で前後します。

出典: アドコミック(株式会社BARD)サービスページ https://bardofficial.com/adcomic/ (制作の流れの営業日数を2026年10月9日確認。合計は4工程の合算)

ステップ4: 配信・設置

完成した漫画を、決めた接点に置きます。
漫画LPならページの実装、SNS広告なら広告の入稿、採用漫画なら採用ページやスカウト文面への組み込みです。
スマートフォンで読まれることが多いため、縦にスクロールして読みやすいコマの並びになっているか、文字が小さすぎないかを実機で確かめます。
画像が重いと表示が遅れて離脱が増えるので、画像の圧縮も配信前の確認項目に入れます。

ステップ5: 検証と改善

公開後は、ステップ1で決めた指標と比べる相手を使って結果を見ます。
数字が伸びなかった場合は、どこで読者が離れているかを確認し、冒頭のコマ、商品を出すタイミング、最後の案内文などを1か所ずつ直して比べます。
漫画は一度作ると全体を作り直すのに時間がかかるので、最初から「冒頭だけ差し替えられる」「最後のコマを別パターンにできる」作り方をしておくと、改善が回しやすくなります。

費用の目安(漫画LPの場合)

費用は、どこまでを任せるかで大きく変わります。
漫画LPの場合の目安は次のとおりです。
費用の内訳や依頼先ごとの違いは漫画LP制作の費用・相場の記事で詳しく比べています。

任せる範囲 1本あたりの費用の目安
作画のみ(構成・原稿を支給。漫画部分のみ) 3万〜5万円
構成から任せる(漫画部分のみ。LPのデザイン・実装は含まない) 15万〜30万円
丸投げ(企画・構成・作画・LP実装まで一括) 30万〜80万円

※当社が一般的な事例から整理した市場の目安です。
税込・税抜の扱いは依頼先によって異なるため、見積もりの際に税込の総額で確認してください。
ページ数、二次利用の範囲、修正回数でも変わります。

どの場面で漫画を使うか、まだ決まっていない段階でもご相談いただけます

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漫画マーケティングの効果の測り方

漫画を入れたあとの効果は、「漫画の評判が良かったか」ではなく、ステップ1で決めた行動が増えたかで判断します。
そのうえで、行動に至るまでのどこで変化が起きたのかを分けて見ると、次の改善につなげられます。

3つの段階に分けて見る

効果は「読まれたか」「理解されたか」「行動されたか」の3段階に分けて見ます。
読まれたかは、ページのどこまでスクロールされたか(読了率)や滞在時間で確認します。
理解されたかは、漫画の後に置いた料金表やFAQのクリック、問い合わせの内容の変化で見ます。
行動されたかは、CVRや応募数、返信率です。
行動の数字だけを見ると、伸びなかったときに原因が分かりません。
3段階のどこで止まっているかが分かれば、直す場所も決まります。

段階 見る数字の例 数字が悪いときに直す場所
読まれたか スクロール到達率、滞在時間、冒頭での離脱 冒頭のコマ、最初の悩みの描き方、表示速度
理解されたか 漫画の後の料金表・FAQのクリック、問い合わせ内容 商品を出すタイミング、説明の量、テキストとのつなぎ
行動されたか CVR、応募数、返信率、商談化率 最後の案内文、ボタンの位置、申込フォームの項目

※当社が一般的な計測方法から整理した例です。

比べる相手を用意する

効果を判断するには、比べる相手が要ります。
もっとも確かなのは、漫画ありのページと漫画なしのページに広告の配信を半分ずつ振り分けて比べる方法(A/Bテスト)です。
配信量が少なくA/Bテストが難しい場合は、漫画を入れる前と後の同じ期間で比べます。
その場合は、季節の変動や広告予算の増減など、漫画以外の変化も一緒に記録しておかないと、漫画の効果を見誤ります。

数字が出るまでの期間を見込む

数字の判断には、一定のアクセス数が必要です。
1日に数件しか申込がないページで、数日分の結果を見て判断すると、たまたまの上下に振り回されます。
どのくらいの期間とアクセス数で判断するかを、公開前に決めておくと、早すぎる打ち切りや、効果がないのに続けてしまう事態を避けられます。
採用漫画のように応募の時期が限られるものは、前年の同じ時期と比べるのが現実的です。

Webで測れない効果の扱い

営業資料や展示会の配布物に入れた漫画は、Webの数字では測れません。
その場合は、商談の記録に「漫画の資料を渡したか」を残し、渡した商談と渡していない商談の商談化率を比べる方法があります。
担当者に「どのページの説明が上長に通りやすかったか」を聞き取るのも、数字を補う材料になります。

漫画マーケティングで失敗しやすい点

漫画を使った施策で成果が出ないとき、原因は漫画そのものより、その手前の決め方にあることがよくあります。
代表的なものを挙げます。

目的を決めずに作り始める

「話題になっているから漫画を作ろう」で始めると、誰に何をしてもらうための漫画なのかが決まらないまま構成に入ることになります。
結果として、商品の紹介を詰め込んだ長い漫画になり、どこで行動を促すのかもはっきりしません。
作り始める前に、ステップ1の目的と指標を文章にしておくことが、もっとも効く予防策です。

絵の好みで依頼先を選ぶ

絵がきれいなことは大切ですが、成果を分けるのは構成です。
依頼先を選ぶときは、作例の絵だけでなく、「その漫画が何の目的で、どんな構成で作られたのか」を説明してもらうと、構成の考え方まで見えてきます。
安さだけで選んだ結果、構成が含まれていない作画のみの見積もりだった、という食い違いも起こりがちです。
見積もりの範囲は事前に確認します。

商品の説明を漫画に詰め込みすぎる

伝えたいことを全部漫画にすると、セリフが長くなり、漫画のテンポが失われます。
漫画で伝えるのは悩みと変化、細かい仕様や料金はテキストと表、と役割を分けると読みやすくなります。

漫画を置く場所と読者の状態が合っていない

すでに買う気がある人が来るページに長い漫画を置くと、申込までの距離が延びます。
反対に、商品を知らない人が多いSNS広告で、いきなり商品の説明から始めると、手を止めてもらえません。
5分類の表で見た「読者の状態」と、漫画の長さや入り方が合っているかを確かめます。

公開して終わりにしてしまう

漫画は作ったことで満足しやすい施策です。
公開後に数字を見ず、改善もしないままだと、成果が出ているのかどうかも分かりません。
冒頭や最後の案内を差し替えて比べる計画まで、公開前に立てておきます。

二次利用の範囲を決めていない

漫画LP用に作った漫画を、あとからSNS広告や営業資料にも使いたくなることはよくあります。
契約で二次利用の範囲が決まっていないと、追加の費用や確認が必要になることがあります。
使う予定がある媒体は、発注の時点で伝えておきます。
なお、生成AIで漫画を作る方法を検討している場合は、権利や品質の面で別の確認が要ります。漫画LPはAIで作れるかを整理した記事も参考にしてください。

漫画広告で気をつける表示

漫画は物語の形をとるため、広告であることが読者に分かりにくくなる場合があります。
ここでは、表示の面で確認しておきたい点を挙げます。
個別の表示が法令上問題ないかどうかは、消費者庁の資料や専門家の確認で判断してください。
この記事は一般的な注意点の整理にとどまります。

広告であることが分かる表示(ステルスマーケティング規制)

景品表示法では、事業者が行う広告であるにもかかわらず、一般消費者がそれを広告だと判別しにくい表示が、不当表示として規制の対象になっています。
いわゆるステルスマーケティングの規制で、2023年10月1日から施行されています。
規制を受けるのは広告を出す事業者(広告主)です。

漫画マーケティングでこの点が関わるのは、たとえば漫画家やインフルエンサーにSNSで漫画を投稿してもらう場合です。
企業が依頼し、内容に関わっているのに、作者の自主的な作品のように見える投稿は、この規制で問題になりえます。
「広告」「PR」「プロモーション」など、広告であることが読者に分かる表示を、読者が気づく場所に入れることが基本になります。
消費者庁のQ&Aでは、投稿の本文ではなくツリー(リプライ)にだけ「広告」と書いている場合は、読者が気づかないおそれがあり、明瞭とはいえない場合が多いとされています。

出典: 消費者庁「ステルスマーケティングに関する景品表示法の規制」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/ (2026年10月9日確認。2023年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となると案内)

出典: 消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/faq/stealth_marketing/ (2026年10月9日確認)

効果を言い切る表現と、小さな注意書き

漫画では、登場人物のセリフで「これで悩みが解決した」と描くことがよくあります。
セリフであっても、広告である以上、商品の効果についての表示として受け取られます。
実際の商品で裏付けのない効果を描かないこと、効果に個人差がある商品では、その旨を読者が見落とさない場所と大きさで示すことが基本です。
大きなコマで効果をうたい、注意書きを小さな文字で隅に置く作りは避けます。

体験談の描き方

漫画の主人公は、多くの場合、架空の人物です。
架空の人物の体験を、実在の利用者の声のように見せる描き方は、読者に誤解を与えます。
実在の利用者の声を使う場合は、本人の了承と、その声が事実であることの確認が前提です。
架空の物語として描く場合は、実在の体験談と誤解されない作りにします。

業種ごとの規制

健康食品、化粧品、医薬品、金融商品などは、景品表示法とは別に、業種ごとの法令や業界の自主基準で表示が細かく決められています。
漫画のセリフも広告の表示として扱われるので、構成の段階で、表示できる表現とできない表現を確認しておくと、作画後の大きな修正を避けられます。

内製か外注か、依頼前に決めておくこと

漫画マーケティングは、社内で作ることも、外部に頼むこともできます。
社内に漫画を描ける人がいて、構成を考えられる担当者もいる場合は、内製で小さく試す方法もあります。
一方で、構成と作画の両方を社内でまかなえる会社は多くありません。
外注する場合は、どこまでを任せるかで費用も成果も変わります。

依頼先に相談する前に、次の点を社内で決めておくと、見積もりと打ち合わせが早く進みます。

  • 漫画を使う場面(5分類のどれか)と、読んだ人にしてほしい行動
  • 成果を測る指標と、比べる相手(今の数字)
  • ターゲットの年代・立場と、よく聞く悩みの言葉
  • 漫画で伝えることと、テキストや表に任せること
  • 任せる範囲(作画のみ、構成から、LP実装まで)
  • 二次利用の予定(SNS広告、営業資料、展示会など)
  • 業種ごとの表示ルールの有無と、社内で確認する担当者
  • 公開したい時期と、社内の確認にかかる日数

任せる範囲は、社内の体制で決めるのが現実的です。
構成を作れる担当者がいるなら作画のみ、構成に自信がなければ構成から、LPを作る体制もなければ実装まで、という考え方です。
迷う場合は、構成から相談できる依頼先に、目的と現状の数字を伝えたうえで、どこまで任せるべきかを一緒に決める方法もあります。

よくある質問

漫画マーケティングは中小企業でも使えますか?

使えます。
テレビCMのような大きな予算がなくても、LPの一部やSNS広告の数コマから始められます。
最初は1つの場面に絞り、今の数字と比べられる形で試すと、続けるかどうかの判断がしやすくなります。

漫画LPとSNS漫画広告、どちらから始めるべきですか?

今の課題によります。
LPまでは来ているのに申込が少ないなら漫画LP、そもそもLPに来る人が少ないならSNS漫画広告から考えるのが一般的です。
両方を同じ登場人物でつなげると、広告からLPまでの流れが自然になります。

どのくらいの期間で作れますか?

当社(アドコミック)の場合、ヒアリングから清書納品まで12〜19営業日が目安です。
社内の確認にかかる日数や、修正の回数によって前後します。
公開日が決まっている場合は、その日から逆算して早めにご相談ください。

費用はどのくらいかかりますか?

任せる範囲によって変わります。
漫画LPの市場の目安は、上の費用の表のとおりです。
アドコミックの費用は、目的や制作のボリュームを伺ったうえでお見積もりしています。

効果がなかった場合はどうすればいいですか?

まず、「読まれたか」「理解されたか」「行動されたか」のどこで止まっているかを確認します。
冒頭で離脱されているなら冒頭のコマ、最後まで読まれているのに行動されないなら最後の案内文、と直す場所を絞って、1か所ずつ差し替えて比べます。

漫画の絵柄はどう選べばいいですか?

ターゲットが普段読んでいる媒体の雰囲気に合わせるのが基本です。
担当者の好みで決めず、ターゲットに近い社内外の人に、候補の絵柄を見てもらって選ぶ方法もあります。

まとめ

  • 漫画マーケティングとは、漫画で商品やサービスの価値を伝え、購入や問い合わせなどの行動につなげる方法
  • 使われる場面は、漫画LP・SNS漫画広告・採用漫画・サービス説明漫画・営業資料の5つに分けられる
  • 向いているのは、買う前に読者の気持ちの変化が必要な商材
  • 進め方は、目的と指標の決定、構成、作画、配信、検証の5ステップ。成果を左右するのは構成
  • 効果は「読まれたか・理解されたか・行動されたか」に分けて、比べる相手と並べて見る
  • 広告であることが分かる表示と、効果の表現・体験談の描き方に注意する

漫画は、使う場面と目的を決めてから作れば、文章だけでは届かなかった人に商品の価値を伝える手段になります。
各論は漫画LPとは?、漫画LPの費用・相場、採用漫画とは?でも扱っています。
BARDの法人向けメディアの記事一覧はこちらのトップページからご覧いただけます。

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