Webディレクターの仕事内容とは?1日の流れとタスクの具体例まで解説

Webディレクター

Webディレクターの仕事内容は、Webサイトや広告の制作を「企画→設計→制作進行→公開→改善」の流れで指揮し、クライアントと制作チームの間に立って納期と品質に責任を持つことです。

「Webディレクターって、名前はよく聞くけど。
実際、毎日なにをしてる人なの?」

求人票には「Webサイト制作の進行管理」。
解説記事には「現場監督のような仕事」。
……で、具体的には?
そこが一番知りたいのに、どのページもふわっとしていますよね。

この記事では、Webディレクターの仕事内容を「工程別のタスク」「1日のスケジュール」「タイプ別・働き方別の違い」まで具体的にほどいていきます。
読み終わるころには、「自分がこの仕事をしている姿」が想像できるはずです。

この記事を読むとわかること

  • Webディレクターの仕事内容の全体像(工程×タスクの早見表)
  • 1日のリアルなタイムスケジュール
  • 5つのタイプ・働き方(会社員/フリーランス/副業)で変わる仕事の中身
  • 未経験が最初に任される仕事と、そこからの広がり方
監修
この記事の監修:現役Webディレクター(実務歴3年)/株式会社BARD
監修者自身も未経験からスタートし、Webディレクターとして案件を獲得できるようになりました。現場で実際にやっている仕事を、そのままお伝えします。

Webディレクターの仕事内容を一言でいうと?

Webディレクターの仕事は、「Webサイトやコンテンツづくりの全体を、完成まで導くこと」です。

自分で手を動かしてデザインを作ったり、コードを書いたりするのが仕事ではありません。
クライアントの「こういうサイトがほしい」を聞き取り、計画に落とし、デザイナーやエンジニアに依頼して、期日までに完成させる。
建築でいう現場監督のポジションです。

だからこそ、仕事内容は「作る」より「決める・伝える・確認する」が中心。
ここが、Webデザイナーやエンジニアとのいちばん大きな違いです。
職種の定義や年収など全体像から知りたい方は、Webディレクターとはを先にどうぞ。

仕事内容の全体像【工程×タスク早見表】

Webディレクターの仕事は、案件の工程に沿って流れていきます。
まずは全体像を1枚の表で見てください。

工程 主なタスク アウトプット
①企画・提案 ヒアリング、課題整理、企画書づくり、見積もり 提案書・見積書
②要件定義・設計 ページ構成の決定、ワイヤーフレーム作成、スケジュール策定 サイトマップ・ワイヤーフレーム・進行表
③制作進行・品質管理 デザイナー/エンジニア/ライターへの依頼、進捗確認、検品、修正指示 デザインカンプ・実装済みページ
④公開・運用改善 公開作業の立ち会い、効果測定、改善提案、更新対応 レポート・改善案

案件によって濃淡はありますが、この4工程が基本の型。
次で、それぞれの中身を具体的に見ていきます。

工程別の詳しい仕事内容

①企画・提案:「何を作るか」を決める

スタートは、クライアントへのヒアリングです。
「サイトを作りたい」という要望の裏には、必ず目的があります。
問い合わせを増やしたいのか、採用に使いたいのか、ブランドイメージを変えたいのか。

ここを聞き出して、「では、こういうサイトをこの予算とスケジュールで作りましょう」と提案書にまとめる。
この最初の握りがズレると、あとの工程がぜんぶズレます。
だから、実は制作そのものより大事な工程です。

②要件定義・設計:「設計図」を描く

ワイヤーフレームを紙にスケッチして設計する様子

作るものが決まったら、設計図に落とします。
サイト全体のページ構成(サイトマップ)を決め、各ページの骨組み(ワイヤーフレーム)を描き、「誰が・いつまでに・何をやるか」の進行表を引く。

ワイヤーフレームといっても、絵心は必要ありません。
「この位置に見出し、ここにボタン」という配置図で、手描きやパワポで作る人も多いです。
大事なのは絵のうまさではなく、「読む人がどう動くか」を考える力です。

③制作進行・品質管理:チームを走らせる

ここからが、いわゆる「ディレクション」の本番。
デザイナーにデザインを、エンジニアに実装を、ライターに原稿を依頼して、日々の進捗を追いかけます。

毎日やることは、地味だけど重要です。

  • 朝、進行表と各メンバーの状況を確認する
  • 上がってきたデザインや原稿を検品し、修正点を伝える
  • クライアントに進捗を報告し、確認・判断をもらう
  • 遅れが出そうなら、段取りを組み替える

「クライアントの言葉」を「制作メンバーに伝わる言葉」に翻訳するのも大事な仕事。
「もっとパッと目を引く感じに」を、「ファーストビューの写真を大きく、コピーを短く」に変換できるかで、修正の回数がまるで変わります。

④公開・運用改善:作って終わりにしない

サイトは公開してからが本番です。
アクセス解析を見て、「どのページで人が離れているか」「問い合わせにつながっているか」を確認し、改善を提案する。

この運用フェーズを任されると、仕事が単発で終わらず継続的な契約につながりやすくなります
フリーランスにとっては、収入を安定させる生命線です。

Webディレクターの1日【タイムスケジュール例】

手帳にスケジュールを書き込んで1日の段取りを整理する様子

制作会社で働くWebディレクターの、ある1日の例です。

時間 やること
9:30 出社・メールとチャットの確認、今日の段取りを整理
10:00 チームの朝会。各案件の進捗と困りごとを共有
10:30 上がってきたデザインの検品、修正点をデザイナーへ共有
12:00 昼休憩
13:00 クライアントと定例ミーティング(進捗報告・確認事項の回収)
14:30 議事録の共有、決まったことを進行表とタスクに反映
15:00 新規案件の提案書・見積もりづくり
17:00 各メンバーの進捗チェック、明日の依頼準備
18:30 翌日のスケジュールを確認して退社

1日の大半が「確認・共有・調整」で埋まっているのがわかると思います。
黙々と作業する時間より、人とやりとりする時間が長い仕事です。

もちろん、公開直前は検品や最終調整で忙しくなりますし、複数案件が重なる時期は段取り力が試されます。
それでも、進行表を制する人は残業も制します。
忙しさの波は「スケジュールを引く自分の腕」である程度コントロールできる。
ここがこの仕事の面白いところです。

タイプで変わる仕事内容【5つのWebディレクター】

ひとくちにWebディレクターといっても、所属先や案件によって主戦場が変わります。
よくある5タイプを整理しました。

タイプ 主な仕事内容 向いている人
企画・マーケ系 サイトの戦略設計、集客企画、効果測定 数字や仕組みで考えるのが好き
制作進行系 制作チームの進行管理・品質管理が中心 段取りと調整が得意
クリエイティブ系 デザインの方向性づくり、表現の質を高める 見た目や世界観にこだわりたい
システム系 機能開発をともなう案件の要件整理・進行 ロジカルに詰めるのが得意
運用・改善系 公開後のサイト更新、解析、改善サイクル コツコツ育てるのが好き

未経験で最初から1つに絞る必要はありません。
実際は「制作進行を軸に、企画も運用も少しずつ」という働き方から始まる人がほとんどです。

案件の種類でも変わる:何を作るかで仕事は違う

もうひとつ、仕事内容を左右するのが「何を作る案件か」です。
同じ4工程でも、力の入れどころが変わります。

案件の種類 特徴 ディレクターの力の入れどころ
コーポレートサイト 会社の顔。関係者が多く、承認に時間がかかる 要件整理と、社内調整の交通整理
LP(ランディングページ) 1ページで申し込み・購入につなげる。成果がシビアに出る 訴求の設計と、公開後の改善サイクル
ECサイト 商品登録・決済など機能が多い。運用の比重が大きい 仕様の抜け漏れ防止と、運用フローづくり
オウンドメディア 記事を継続的に出して育てる。長期戦 コンテンツ計画と、ライター陣の進行管理

未経験・副業で最初に関わりやすいのは、LPやオウンドメディアの進行管理です。
規模が小さく、工程の全体が見えやすいからです。
ここで型を覚えて、コーポレートサイトのような大きな案件に広げていくのが定番ルートです。

働き方で変わる仕事内容:会社員・フリーランス・副業

ノートパソコンとノートを広げた作業デスク

同じWebディレクターでも、雇われて働くか、自分で案件を取るかで、仕事の中身は結構変わります。
転職サイトの解説ではほぼ触れられないところなので、ここは丁寧に書きます。

会社員 フリーランス 副業
担当する範囲 工程の一部を分担することが多い 提案から納品・運用まで一気通貫 進行管理や運用など、切り出された業務
営業活動 不要(会社が案件を取る) 自分で取る。ここが生命線 自分で取る(小さく始めやすい)
収入の形 月給+賞与で安定 案件単価×本数。継続案件で安定化 本業+月数万円から
特に必要な力 チーム内での調整力 案件獲得力・提案力 時間管理・スコープ管理

注目してほしいのは「営業活動」の行です。
フリーランスや副業では、仕事内容に「案件を取る」が加わります
制作の実務がどれだけできても、ここが抜けていると収入になりません。

案件の取り方から単価の上げ方までは、Webディレクターで稼ぐにはで具体的に解説しています。
副業として小さく始める手順はWebディレクター副業の始め方、独立の判断はフリーランスWebディレクターをどうぞ。

「自分の経歴だと、どの働き方が現実的?」が気になる方は、現役Webディレクターに無料で相談することもできます。

未経験が最初に任される仕事内容

「いきなり現場監督なんてできる気がしない」。
安心してください。
未経験がいきなり案件全体を仕切ることは、まずありません。

最初はアシスタントディレクターとして、こんな仕事から始まります。

  • ミーティングの議事録を取り、関係者に共有する
  • 進行表を最新の状態に更新する
  • 完成したページの検品(誤字・リンク切れ・表示崩れのチェック)
  • 画像や原稿など、素材の手配・整理
  • クライアントへの連絡文のドラフトを書く

地味に見えますよね。
でも、この一つひとつが「案件全体の流れ」を体で覚える最短ルートです。
議事録を取れば決め方がわかる。
検品をすれば品質の基準がわかる。
半年〜1年でページ単位の進行を任され、そこから案件全体へ。
この階段は、社会人経験がある人ほど速く登れます。

そもそも自分に向いているのか。
向いているなら、5タイプのうちどのタイプのWebディレクター寄りなのか。
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仕事内容についての、よくある誤解3つ

調べていると混乱しやすいポイントを、先に整理しておきます。

誤解①「デザインもコーディングもできないとなれない」
できなくても、なれます。
必要なのは「デザイナーやエンジニアと話せるだけの基礎知識」で、自分で作れる必要はありません。
実際、現場のディレクターには非制作出身者が大勢います。

誤解②「管理するだけの楽な仕事」
逆です。
決める・伝える・巻き取るという、責任の重い部分を引き受ける仕事です。
そのぶん、案件の成果はディレクターの腕で大きく変わりますし、報酬もそこに払われます。

誤解③「若い人の仕事」
年齢より、段取りと調整の経験がものを言う仕事です。
30代・40代の社会人経験は、そのまま武器になります。
くわしくは30代・40代・未経験からでもWebディレクターに転職するにはをどうぞ。

仕事内容から見える、やりがいと大変さ

やりがいは、なんといっても完成の瞬間にチームの真ん中にいられること
自分が引いた設計図と段取りで、デザイナーやエンジニアの力が形になり、クライアントに「ありがとう」と言われる。
成果物に自分の名前は残らなくても、案件の記憶の中心には自分がいます。

一方で大変なのは、板挟みです。
クライアントの要望と、制作現場の事情と、納期。
この3つの間で落とし所を作り続ける仕事なので、調整のストレスはゼロにはなりません。
きつさの実態は「Webディレクターはやめとけ」と言われる理由で、包み隠さず書いています。

この仕事内容をこなすために、本当に必要な力

スキルの話は細かく挙げるとキリがないのですが、現場の実感でいうと、核は3つだけです。

  • 段取りの力:ゴールから逆算して、やることを並べ替えられる
  • 伝える力:相手に合わせて、あいまいな要望を具体的な言葉に変換できる
  • 決める力:完璧な情報が揃わなくても、期日までに判断できる

気づきましたか。
ぜんぶ、普通の社会人経験で鍛えられる力です。
デザインやプログラミングの知識は「あとから、必要なぶんだけ」で間に合います。
必要な知識の全体像はWebディレクターとは、資格の要不要はWebディレクターに資格は必要?で整理しています。

「調べる」から「できる」へ。独学と伴走の違い

ここまで読んで、仕事内容はかなり具体的にイメージできたはず。
ただ、正直に言うと、ここから先に壁があります。
仕事内容を「知っている」ことと、実際の案件で「できる」ことの間には、距離があるんです。

独学で目指す 伴走つきで目指す
学ぶ順番 自分で組む(遠回りしがち) 実務から逆算した順番で学べる
実務感覚 本や動画では身につきにくい 実案件をモチーフに練習できる
案件の取り方 情報が少なく、ここで止まりやすい 提案文の添削など獲得まで支援
費用 ほぼゼロ 受講料がかかる

ビーフリ(Webディレクター・案件獲得特化スクール)

運営は実際にWeb制作を行う制作会社。
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よくある質問

Q. 仕事内容的に、残業は多いですか?

公開前や複数案件が重なる時期は忙しくなります。
ただ、仕事の中心が「段取り」なので、進行表をうまく引ける人ほど残業は減ります。
働く環境(会社・案件の種類)による差も大きいです。

Q. 文系で、パソコンも得意ではないのですが。

問題ありません。
仕事の中心はコミュニケーションと段取りで、専門知識は実務で必要なぶんから覚えれば十分です。
実際、文系出身のWebディレクターはたくさんいます。

Q. どんな会社にある仕事ですか?

Web制作会社・広告代理店のほか、自社サイトを持つ事業会社(メーカー・小売・サービス業など)にもあります。
働く場所によって、①受注した案件を回すか、②自社サイトを育てるか、仕事の色が変わります。

Q. 在宅・リモートでもできる仕事内容ですか?

できます。
やりとりの多くはチャット・ビデオ会議・進行管理ツールで完結するため、リモート比率の高い職種です。
フリーランスや副業なら、完全在宅で回している人も珍しくありません。

まとめ:仕事内容がわかったら、次は「最初の一歩」

  • Webディレクターの仕事内容は「企画・提案→設計→制作進行→運用改善」の4工程
  • 1日の中心は、作る作業ではなく「確認・共有・調整」
  • フリーランス・副業では「案件を取る」仕事が加わる。ここが収入の分かれ目
  • 未経験は議事録・進行表・検品から。社会人経験がそのまま武器になる

仕事内容を調べるのは、地図を眺めるのと同じ。
眺めているだけでは、景色は変わりません。
小さくてもいいので、今日、最初の一歩を。
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